2021年5月8日、渋谷すばるさん(39)が公式ファンクラブ内のブログで結婚を発表しました。

「Shubabu(しゅばぶ=渋谷さんのファンクラブ名)の皆様へお知らせでございます」から始まり、「プライベートの事で恐縮ですが、この度結婚致しました」と報告。そして「今後も変わらずに真摯に自分の音楽に向き合っていきます」と伝え、最後は今の気持ちを「人生は楽しい。」と表現して締めくくられたそれは、「ドラゴン桜」的に言えば“東大入試の模範解答”のような鮮やかさでした。

 きわめて簡潔でわかりやすく、“結婚報告のベストアンサー”として、「令和の芸能史に刻まれるのでは?」と感嘆したほどです。

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 さらに驚くべきは、このわずか数行のシンプルな報告に“複雑な思い”を抱いた人があまりおらず、「驚いた! でもすばるくん、おめでとう!」といったストレートな祝意を表明する人がとても多かったことです。

渋谷すばる 本人公式サイトより

「認めてもらう」姿勢がなかった潔さ

 その理由として、まず報告そのものの潔さ。

 ファンにおもねることなく“伝えるべきこと”のみを堂々と伝えてくれたので、心に余計なさざ波が広がらずに済みました。お相手とのなれそめが滔々と語られていたり、“○○似の美女”といった付帯情報があると、ファンはつい気になってしまうものなのです。

 加えて、交際中はさんざんSNSで“匂わせ”をしていたのに、結婚したとたん「相手は一般人なのでご配慮ください」などと言われれば、「ちょっと待って」という気分にもなりましょう。けれど渋谷さんはこれまで交際の雰囲気を出しておらず、そのモヤモヤもありませんでした。

 さらに言えば「あたたかい家庭を築きます」、「未熟なふたりですが、これからも見守ってやってください」といったお願いがなかったのも好印象でした。そのおかげで“夫婦の幸せをファンに認めてもらう”という構図にならず、シンプルに「こうなりました」、「そうなんだね」という対等な関係が浮かび上がることになったのです。

 では、これから結婚するアイドルやアーティストも渋谷さんの報告に倣えばいいのか? というと、そう単純ではありません。

 渋谷さんにこの方法が可能だったのは、ファンと渋谷さんの関係が、“恋人”ではなく“親子”に近いものだったからです。もし、ファンの関係を“恋人同士”のような雰囲気で作り上げてきたアイドルが同じ方法を使っても、全くの逆効果になってしまうでしょう。