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〈被告死亡 自殺か〉渋谷バス停・64歳女性ホームレス殺人 “46歳ひきこもり犯人”は「窓から見える景色が僕の全世界なんです」

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「お母さんと一緒に町内会の旅行に行くから」

「2人は何をするにも一緒。ある日、『明日は配達できません』と言うので理由を聞くと、『お母さんと一緒に町内会の旅行に行くから』と話していた」(同前)

 約30平米の部屋で母と2人で暮らしていた吉田は、町内ではクレーマーとして有名だった。

「彼は自分のルールやルーティンを乱されると、急にスイッチが入る。ある日、ガレージにシャッターを取り付けたところ、『勝手に外観を変えないでくれる!? うちの窓から見える景色が僕の全世界なんですよ』と怒鳴りこんできた」(知人)

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送検される吉田容疑者

 別の日には、工具を持参した吉田が夫不在の隣家に現れ、「今から工事を始めます」と宣言。部屋に押し入ってきたという。

「俺は20代後半から引きこもっている。ここの家しか(居場所が)ない」

 そう語る吉田と意思疎通を図ろうと、知人は数回、「近所の居酒屋で飲もう」と誘ったが、吉田は「出るのが億劫だ」と話し、一度も誘いに応じなかった。

「彼が持っていたのはガラケー。SNSには興味を示さず、ネットの情報も遮断していた」(前出・知人)