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沖縄出身の僕がカープを愛し、広島を第一の故郷だと思っている理由

文春野球コラム ペナントレース2023

2023/10/09
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体を壊して改めて知った広島とカープの魅力

 話は少し戻りますが、私は今年の6月、動脈瘤破裂で緊急手術を受けて入院し、退院後の8月には‪コロナに感染。多くの皆さんに心配をかけてしまいました。その時に改めて感じたのが、広島に根付いたカープという存在の大きさ。入院中、僕が病室のテレビでカープの試合を観戦していると、先生や看護師さんたちが「安仁屋さん、どうなってます?」とか「いま誰が投げてます?」って聞いてくるんです。それで僕が「勝っとるよ」と教えたり。先生たちは仕事中で観戦できないから、患者の僕のところに情報収集に来るんですよね(笑)。予期せぬ入院ではありましたが、広島の皆さんの「強いカープ愛」を再認識させてもらいました。‬‬‬‬

 僕はお酒を飲みますが、タバコは吸いません。散歩も毎朝しています。さすがに療養中や退院後は控えましたが、自分の身体や体力に関しては自信がありました。そういう意味では少しショックでしたね。内臓系の病気というのは表に出なくて急に来ます。今回のことで、定期的な検査というのは本当に大事だなと痛感しました。だから、カープファンの皆さんにも気をつけてほしいですし、そういう検査を受けてほしいと思います。健康じゃないと大好きなカープを応援できません。1年に1回くらいは検査を受けて、それでカープを応援してほしいです。やっぱり健康がいちばんですから。

 僕はカープに入団して、カープに面倒を見てもらいました。カープが無かったら、いまの自分もありません。広島の人にも、ものすごく温かくしてもらいました。近所の人にも、カープファンの人にも優しくしてもらって、心から感謝しているんです。退院して朝の散歩ができるようになってからも、すれ違う方々に「退院おめでとうございます」とか「元気になりましたか? もうお酒は飲んでますか?」と声をかけていただいたり。そうやって声をかけてもらうというのがすごくありがたくて、散歩のときの楽しみになっています。

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 少し脱線してしまいますが、僕が退院した時、ラジオで「真っ先にパチンコに行きたい」と言ったのが想像以上に話題になって驚きました。どこでどんな台を打ってるのか予想されている方がいるとも聞いて。せっかくなので書かせてもらうと、僕はパチンコ一本。しかも「海物語」だけ。あの台しか打ちません。ただ、開店から頑張って行くとかじゃなくて、気が向いた時に2~3時間、ハンドルを握ってればそれで落ち着くんですよ。リラックスしに行ってるようなものなので、勝ち負けは気にしてません。ただ「魚群」という魚がバ~ッと出るリーチがあるんですけど、それがハズれたらショックなんで、すぐに違う台に移動します。あの台が無くなったらパチンコから足を洗うかもしれません(笑)。

 最後になりますが、僕からカープを取ったらなにも残りません。そのくらいカープに惚れ込んでいます。僕は皆さんとまったく同じ、一(いち)カープファン、大ファンです。2位でクライマックスシリーズに進出できるので、地元で応援するのも解説するのも楽しみで仕方がありません。どうか皆さん、共に大好きなカープを、最後まで温かく応援しましょう。目指すはもちろん「日本一」。そして来年の「安仁屋算」も楽しみに待っていてください。以上、安仁屋宗八でした。

©安仁屋宗八

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