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「ジャニーさんにスッとブリーフを脱がされ…」当時は中学3年生、元ジャニーズJr.が回顧する「おぞましい夜の記憶」

『ユー。ジャニーズの性加害を告発して』#3

source : ノンフィクション出版

genre : ニュース, 社会, 芸能, テレビ・ラジオ, 音楽

note

「初めてがジャニーさん」というジュニアもいた

 徐々に手が上に伸びてきて、ブリーフのパンツの上から下半身を触られた。そしてパンツを簡単にスッと脱がされた。家で用意されているパンツがぶかぶかなのは、このためだったのだろう。

 その時点で覚悟をした。手で触られて、そして口で……。

 いちいち下の方を見ることはしなかったけど、口でされているというのは当然わかった。幸い、女性との行為はもう済ませていた。「初めてがジャニーさん」というジュニアもいたから、それに比べればましだと思うしかない。

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 気持ち悪ぃと思いながらも、ひたすら我慢した。緊張とか、強張るというのでもない。ただただ必死に、寝たふりを続けた。足を動かされても戻さないで、いかにも寝てる、という状態を演じ続けた。

 理解してもらうのは難しいかもしれないが、気づいていないふりをした方が楽なのだ。気づいているのに拒否しなかったとしたら、まるでされることを「許可している」みたいで、そう思われたくはなかった。

 もしも後で誰かに「された?」と聞かれたとしても、「知らない」「されたっけ?」と、とぼけられるように、寝たふりをするのだ。

とてつもなく長い時間に感じた

 行為は、とにかく歯が当たってめっちゃくちゃ痛い。それもあって、僕はイケなくて、途中でジャニーさんに寝られた。くわえられたまま。でもしばらくしたらまた動き始めた。さすがにもう諦めてほしかったので、途中で寝返りを打ったりしたけど、それでも終わらない。

 どうしよう……そこでそのときに思いついたのが、AVを観ることだった。ケータイにイヤホンを付けて、ベッドの上の方にどかされていた布団に隠して、こっそりとAVを観始めた。たぶん気づかれていなかった。ジャニーさんが僕のベッドに入ってから、最終的に出ていくまでは、4時間くらい経っていたんじゃないだろうか。実際にされているのは1時間ぐらいだったと思うけれど、とてつもなく長い時間に感じた。

 射精するとジャニーさんはそれを飲み込んで、隣の洗面所に向かっていった。何をするのかと思ったら、おもむろにイソジンでうがいをして、歯を磨くと部屋を出ていった。

 カーテンを開けると、窓の外はもう白み始めていた。

ユー。 ジャニーズの性加害を告発して

ユー。 ジャニーズの性加害を告発して

カウアン・オカモト

文藝春秋

2023年8月9日 発売

「ジャニーさんにスッとブリーフを脱がされ…」当時は中学3年生、元ジャニーズJr.が回顧する「おぞましい夜の記憶」

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