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iPhone15で独自端子がついに廃止…「USB-CがiPhone14までは採用されなくてよかった」理由とは?

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USB-Cの恩恵を受けるには多くの注意が必要

さて、こうした背景でいよいよ導入されたUSB-Cだが、それによって具体的にはどのようなメリットあるいはデメリットが生まれるのだろうか?

まず、アップルが言うように「ケーブルだらけの毎日とお別れ」できる効果はありそうだ。特にiPhone以外、身の回りのガジェットを全てUSB-C対応のものでそろえている人は、ケーブル1本で全ての周辺機器を充電・接続できるようになる。これは出張などでノートPC、タブレット、カメラ、ワイヤレスイヤホンなどを持ち歩く人には大きなメリットと言える。

もっとも、Lightning対応機器はiPhone以外にも多数存在するため、それらを使っている人には「一本化」のメリットはまだない。アップルは新型iPhoneと合わせて、ワイヤレスイヤホン『AirPods Pro』をUSB-C対応としたが、一部のiPadやMac向けのキーボードやマウスなどはLightningのまま。アップル製品のUSB-C全面移行にはもう少しかかりそうだし、買い換えられるのはもっと先になるだろう。

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一番気になる「充電の速さ」はUSB-Cで向上するか

では、充電速度はどうか? 本記事執筆時点ではまだ製品が発売されていないため断言はできないのだが、こちらも従来よりも向上しそうだ。

発表されているスペックでは「別売の20Wアダプタを利用することで約30〜35分で最大50%の充電が可能」とされているが、実は先代モデル『iPhone 14 Pro』は27Wまでの入力に対応しており、対応電源アダプタを利用することでより高速な充電ができた。先んじてUSB-Cを対応しているAndroidスマートフォンには最大45Wでの充電に対応する製品も存在するため、新しい『iPhone 15 Pro』もそれか、それに次ぐ高速充電対応が期待できるのではと期待されている。なんにせよ、高速充電にはそれに対応する電源アダプタが必要なので注意するようにしたい(近年のiPhoneには電源アダプタが付属しないため、自分で購入する必要があることにも注意)。