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山本由伸が移籍しても、今度は東晃平(28)が史上2人目の快挙…オリックスで人が育つきっかけになった「高卒中心」と「30億円」

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 4月4日の西武戦で今季初勝利を挙げたオリックスの右腕、(あずま)晃平(24)。一昨年の初勝利から負けなしの先発8連勝はプロ野球史上2人目で、1942年の藤本英雄投手(当時巨人)以来、82年ぶりの快挙となった。

「8」ポーズをとる東 ©時事通信社

「3年前までは常に“クビ候補”、いまでは“負けない男”」

 18年、神戸弘陵高から育成ドラフト2位で入団。甲子園出場経験はなく、高3の夏は兵庫県大会で4回戦敗退と、まるで無名の存在だった。

「3年前までは常に“クビ候補”で、下積み期間は長かった。しかし一昨年、中嶋聡監督に見出されて支配下登録されると、昨年、一気に才能が開花。育成の星として注目を集め、球団として育成出身で初めて日本シリーズでも先発して白星。いまでは“負けない男”と称されるようになりました」(スポーツ紙記者)

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 そんな東は親しい関係者にこう語っているという。

「メジャーに挑戦するという夢を持っている」

 昨年は山本由伸、宮城大弥、山下舜平大ら盤石の先発投手陣を揃えていたオリックス。だが、山本は昨オフ、12年で総額約463億円の大型契約でドジャースへ移籍。宮城、山下にもメジャーのスカウト陣から熱い視線が送られている。

「山本というハイレベルな投手が身近にいたことに加え、同じ高卒ながら昨年9勝をマークした3歳年下の山下も、将来のメジャー挑戦を視野に入れている。東も彼らに感化されたのかもしれません」(同前)