インターネットが普及する前、テキストでの通信手段といえばパソコン通信だった。
それはネットのようにすべてがつながった世界ではなく、原則一つのホストコンピュータに会員のみがアクセスしてコンピュータやスポーツ・音楽などの趣味に関しての情報交換を楽しむ、ちょっと秘密の世界だった。
パソコン通信は死んでいなかった!
しかしインターネットが爆発的に広まると衰退。商用大手としては最後まで残っていた「ニフティサーブ」が2006年3月で全サービスを終了し、ここで世間的にはパソコン通信は終わった。
しかし実はその後もパソコン通信は生き長らえていた。
当時は大手サービスと同様に、個人的にホストを立てていた「草の根BBS」と呼ばれた小規模のパソコン通信が全国各地にあった。最盛期の数は2400以上とも言われ、こちらもネットの普及で大きく数を減らしたが、細々と生き残ったのだ。
残り5つほどの現役ホスト
いまでは現役のホストは5つ程度、さすがに電話回線を使った方式は姿を消し、「Telnet」というインターネット回線を使った方式が中心となった。これは現在のWindows10などにも搭載されており、設定すれば使用できる。
今回は貴重な現役ホストにアクセスし、運営者たちの話を聞いた。