Q 好きな人の奥さんが羨ましくて苦しい
妻子ある同僚を好きになりました。彼も私も同じ医師です。奥さんはかわいいと評判の医局秘書で、結婚後は専業主婦です。所帯持ちの方なので、静かに想いが消えるのを待っていますが、彼の妻が家事育児のストレスを彼にぶつけて、許され、助けられているのを聞くと、羨ましくなってしまいます。私は仕事で何があってもなんでもないふりをして前を向かないといけないのにな。心の持ちようを教えてください。(30代・女性)
A 客観的に考えて、あなたの持っているもののほうが多いのです
彼の奥様が手に入れ、あなたが手に入れることのできなかったものより、それを犠牲にしてあなたが手に入れたものの方が尊い、と信じるべきです。あなたは高学歴で、社会的に大変尊敬される立場で、高収入で、とてもやりがいのある仕事をしています。奥様の方は、それらを何一つ持っていません。対して、彼女が持っているのは彼との家庭だけ。客観的に考えれば圧倒的にあなたの持っているものの方が多く、優越感を得られる状況です。
未だにオーソドックスな女性の幸せへの道も保存されたまま職業選択の自由が与えられ、男の人と同じだけ勉強をしたりお金を稼いだりすることができるようになった今の女の人は、やれることが本当にたくさんあり、そのぶん何を優先するか早い段階で決めなくてはいけません。愛されることを最優先するのか、尊敬される道を選ぶのか。周囲の女子が美しさに磨きをかけている間に勉強して一番を取ることもできる。周囲の女子が就活にかまけている間に料理や家事を覚えることもできる。どの選択も間違っておらず、どの選択も100%正しいわけではありません。
いいじゃないですか、男くらいくれてやっても
しかしなぜか、他に何も持っていなくとも愛や結婚を手に入れた人は勝ち組と呼ばれがち、どんなに名誉や地位やお金を手に入れても恋人や旦那がいないと負け組と呼ばれがちです。なんでだと思いますか? 私の個人的な見解ですが、みんな「エリート」が嫌いだからです。とても複雑な感情ですが、社会はあなたのような人を羨んでいるからこそ、ただ好きな人が手に入らないという事実だけで、気分が落ち込むような考え方を埋め込んでいる気がします。
好きな人がすでに「売り切れ」状態であるのは確かに残念です。でも、彼が今の家庭に不満があるとか、他で恋をしたがっているわけではない限り、変に想い続けていると不倫や愛人状態にもつれ込む危険があります。「かわいいと評判の秘書」で専業主婦になっている女の子なんかと結婚する安直な彼を腹の中で笑いながら、やりきれない夜を乗り越えてください。いいじゃないですか、彼女は他に何も持っていないのだから、男くらいくれてやっても。
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