復活願う伝説の戦い
メジャーリーグに倣い、年一試合にして希少価値感を上げようとか、もっとショーアップして楽しい球宴にしようという声が拡がっているのも事実。ならばかつて実際に行われ、それはそれは好評に終わったあの伝説の一戦を復活してはもらえないだろうか。
今から22年前、オールスターゲームが行われる前日、福岡ドームで行われた阪神大震災復興チャリティードリームゲームと銘打たれた一戦こそ、今まさに再開を願うのである。今でいう侍ジャパン級の全日本チーム、ジャパンドリームズ。助っ人外国人で編成されたフォーリンドリームズ。メンバーが今見ても凄すぎる!
<ジャパンドリームズ>
1番ライト イチロー(オリックス)
2番ショート 野村(広島)
3番セカンド 小久保(ダイエー)
4番DH 清原(西武)
5番ファースト 松井(巨人)
6番センター 佐々木(西武)
7番サード 初芝(ロッテ)
8番レフト 金本(広島)
9番キャッチャー 中島(オリックス)
先発投手 野田(オリックス)
<フォーリンドリームズ>
1番ライト ジャクソン(西武)
2番サード ハウエル(巨人)
3番ファースト オマリー(ヤクルト)
4番ショート フランコ(ロッテ)
5番センター パウエル(中日)
6番DH スティーブンス(近鉄)
7番レフト マック(讀賣)
8番セカンド ローズ(横浜)
9番キャッチャー ジョー(ロッテ)
先発投手 グロス(日本ハム)
フォーリンドリームズにはキャッチャーを務める外国人選手が存在しなかった為、急遽西武・大久保をデーブ、ロッテ・定詰をジョーとして登録し招集して、大いに盛り上がりを見せた。現在で例えれば、広島・石原をウータン、DeNA・戸柱をスッパマンと登録するようなもので、このムチャクチャ感、なんでもあり感に身震いしたものだった。このチャリティーマッチは大好評を博し幕を閉じたわけだが、こんな面白い戦いを開催しないのはもったいなさ過ぎる話だ。
オールスターゲーム規定より、両チームともファン投票選出以外、4人の外国人選手しか登録することができないわけで、今年であれば文春野球阪神担当・山田さん絶賛のメッセンジャーをはじめ、バンデンハーク、マイコラスらの素晴らしいピッチングは見れずじまい。またDeNA担当・西澤女史オススメのロペス課長、エルドレッド、ペゲーロらの芸術的なホームランは絶対拝めないわけである。これだけの芸達者な外国人選手たちを一年に一度ぐらい集結させなければ罰が当たるってなもので、ある意味こちらの戦いこそがオールスターゲームかもしれない。まさにドリームゲームと呼んでいいだろう。
オールスターゲームは一試合、そしてこのドリームゲームを組み入れることによりオールスターゲームの価値も再び上がることであろう。またドリームチームに選出されることで選手も誇りに感じるはずだ。どうだろう、読者の皆さん! この案、文春野球コラムからムーヴメントを起こしませんかっ! ネットからNPBへ熱烈なる要望の声を!
◆ ◆ ◆
※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイトhttp://bunshun.jp/articles/3339でHITボタンを押してください。