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“森案件”の市川海老蔵、小池の“火消しと木遣り”…東京五輪の開会式は「政治利用」の答え合わせがたまらなかった!

2021/07/27
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KADOKAWAのエライ人も…

 そのオリンピック開会式の公式プログラムは「KADOKAWA」が出していた。するとどうでしょう、KADOKAWAの代表取締役社長で東京五輪・パラリンピック組織委員会参与の夏野剛氏がネット番組にご登場。「子供の運動会や発表会は無観客で行われてるのに五輪が有観客で行われれば不公平感が出る」という論調に対し、

《「そんなクソなピアノの発表会なんかどうでもいいでしょう。五輪に比べれば」と言い放った。》(スポニチWEB7月23日)

 庶民の生活や思い出なんてクソというKADOKAWAのエライ人。これも、始まったらゴチャゴチャ言うな系である。

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 気になるのは竹中氏や夏野氏だけでなくSNSでも五輪が始まったのだからゴチャゴチャ言うな論法をよく見かけること。さらに「五輪にゴチャゴチャ言ってた奴が見てるのか」タイプもいる。

 コロナ禍で五輪を開催して大丈夫ですか、開催するなら基準や目安を教えてくれませんか、大会が始まって医療が逼迫したらどうするのですか、心配だから説明してくださいという声をゴチャゴチャ扱いにしてよいのだろうか。

 竹中平蔵氏に言わすと、心配だから説明してくださいという声も「政治的に、姑息に目くじら立てて批判する」人になる。「寛容・平和の五輪精神に反する」人になる。

菅首相、なんで怒ってるの?

 こんな出来事もあった。

『首相、記者団の取材にいら立ち 立て続け質問、注意促す』(共同通信7月21日)

《菅義偉首相は21日、官邸で記者団の取材に応じた際、社名を名乗らず立て続けに質問しようとした記者を「ルールを守ってください」と遮り、後方で控えていた小野日子内閣広報官らに「はっきり言ってください」と注意を促すなど、いら立ちをあらわにした。》

 動画で確認できるが、記者はきちんと名乗っている。そして『来日した東京五輪・パラリンピック関係者と、一般国民の動線が混在していると指摘し、「命を守る」との首相の主張とは実態が異なっているのではないか』(共同通信)と質問しているだけ。

菅義偉 ©JMPA

 国民の命を守ることについて質問したらなぜ怒られるのか。

 記者が繰り返し聞いたのは首相が質問をはぐらかしているからだ。ルールを守れという人がなぜ五輪開催の明確なルール(基準)を言わないのか。なぜ説明無しで五輪になだれ込もうとしたのか。

 五輪が始まっても、アスリートが素晴らしい競技内容を見せてくれても、エライ人達が問い合わせを受け続けるのは当然だ。きちんと答えない限り。

 首相は官邸を出る際、秘書官に向かって叱責するなど怒りが収まらない様子だったという(共同通信)。

 だから、なんで怒ってるの?
 

“森案件”の市川海老蔵、小池の“火消しと木遣り”…東京五輪の開会式は「政治利用」の答え合わせがたまらなかった!

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