容疑者のドライブレコーダーに残っていた走行履歴
警察関係者によると、関口容疑者のドライブレコーダーには走行履歴が残っていた。遺体が見つかった加西市の山中は、2人が落ち合ったスーパーから車で30分ほどの距離にある。事件当日の23日午後6時前、山中に着いた関口容疑者はその場に2時間ほどとどまり、その後に勤務先へと向かっていた。梅本さんの死因は急性窒息。首には圧迫された痕があり、車の中で首を絞められたとみられる。死亡後に埋められたことも判明している。
「午後6時ごろになれば、日も暮れて真っ暗になる場所や。昼間やったら見慣れぬ車は目立つが、その心配もあまりなかったやろな。2時間弱で遺体を埋める場所を物色し、運んだ梅本さんに土をかけたということで間違いないと思う」(前出の警察関係者)
「被害者の遺体発見までのスピードは異例の速さだった」
「遺体を埋めたのは間違いない」
梅本さんの遺体が見つかった後、死体遺棄容疑でも逮捕された関口容疑者は、その事実を認めた。そして殺害についても認める供述を始めた。殺害や遺棄は「自分1人でやった」とも語っているという。
捜査開始から容疑者の特定、拘束まで半日余り。「被害者の遺体発見までのスピードは異例の速さだった」と前出の地元記者は言う。
「通常、山中などに遺体を埋めた死体遺棄事件の場合、犯人の供述がなければ遺体は発見できません。よほどの証拠がないとピンポイントで探すことなどできないからです。今回は、関口容疑者が遺体を埋めた場所をしゃべる前に警察が見つけ出しました。それにより、容疑者も完全にあきらめたようです。通常の防犯カメラ捜査に加え、容疑者の足取りを、ドライブレコーダーで最初から最後まで追えたことが大きかったと思います」
それでも、被害者が無事に帰ってくることはなかった。遺族の無念が偲ばれる。