優しい柴犬の気遣いがTwitterで話題となっている。
その様子がこちら。
1匹の柴犬と青い上着の女性が散歩する姿を後ろから捉えた1枚の写真だ。なぜ、これが“柴犬の気遣い”になるのかというと、写真と共に投稿されたコメントに答えがある。
私がリードを持つと、歩くの早いし
引っ張りも強いし、自由に歩いて散歩してる困ったちゃんだけど、高齢の母がリードを持つと別犬かと思うぐらい、めちゃくちゃ遅い母の歩く速度に合わせてトコトコ歩く犬。
尊い。優しさのかたまり。
写真の女性は投稿者の高齢だというお母さんで、持っているリードがたわんでいるのを見ると、たしかに柴犬は引っ張ることなく同じスピードで歩いているのだと分かる。また、「置いて行っていないか?」と確認しているのだろうか。隣を気にするかのように柴犬はお母さんの方を伺っているようだ。
お母さんを気遣いながら散歩をしている柴犬は、4歳の松くん。
松くんは投稿者である飼い主さん(@shibamatsu2017)との散歩の時は、歩くスピードが速いだけでなく、リードを引っ張ったり、突然方向転換。さらには他の犬と遭遇すると興奮したり、行きたくない所へはイヤイヤをするなど、自由に歩いているのだとか。
いつもがそうであるならば、リードを持つ人によってこんなにも態度が違うと、飼い主さんが“別の犬”と思ってしまいそうになるのも分からなくもない。
優しい松くんのお母さんへの気遣いに、Twitterでは「気遣いのできる子ですね」「微笑ましくて可愛らしい」「涙がとまらねえ」と多くの人が胸をホッコリさせ、3万7000のいいねがつく話題となっている(3月29日時点)。
母に聞いたら「いつもこうだよ」
素敵な姿を見せていた松くんだが、普段からお母さんを気遣っているのだろうか? 気になる松くんとお母さんの様子を、飼い主さんに聞いてみた。
ーー普段から松くんの散歩は、お母さんが担当なの?
松が我が家に来てから、平日の散歩はずっと母が担当していました。松の散歩が母の楽しみであり、毎日2回、朝夕行っていました。近所の人と話したり、歌をうたったりしながら楽しく毎日散歩していたようです(母談)。
しかし、2021年12月に母が腰椎圧迫骨折をし腰を痛めてしまいました。もちろん散歩は行けないし、高齢(80歳)ということもあり危ないので、これを機に松との散歩は禁止して、引退してもらいました。それ以来、松の散歩はわたしが早朝出勤前と帰宅してからの2回行っています。私と散歩する時の松は力も強く引っ張りも激しいので、さすがに母じゃ制御できないし、転んだり、何かあってからでは遅いので…。