教育改革が政府や行政から進められる一方、教室内ではいじめやひきこもりの問題がたびたび起こっています。子どもたちを守るためにできることとは。また、息苦しさを抱える子どもたち本人の本音とは。文春オンラインで紹介した書籍より、学校内の問題に切り込んだ本を集めました。
尾木ママがいじめ事件に非常事態宣言
「いじめ自殺の多さは、僕の44年間の教員生活の経験からしても、非常に深刻です。いったい、日本はどうなってしまったのかと思うくらいです」と、『尾木のママで 言わせていただくワ』の中で尾木直樹さんが警鐘を鳴らしています。本書に収められた最終講義より、子どもたちのいじめ問題に焦点をあてた提言を抜粋し紹介します。
・特別収録の転載
尾木ママからいじめ被害者の親たちへ「モンスター・ペアレントでいいじゃない」
尾木ママがいじめ事件に非常事態宣言
小学校3年生で学校にいかないことを選択した少年
小学校3年生で学校にいかないことを選択し、ネット上にたった1人で新聞を立ち上げた少年は著書のタイトルを『別府倫太郎』と自分の名前にしました。この本を出版するに至った理由の中で「私は社会、学校、病と関わっています。その中で、人の存在が都合の良い悪いで消されていくような気がするのです。社会の中で、学校の中で」と書いています。刊行に際し著者が寄せたエッセイです。
・自著に寄せたエッセイ
学校に行かないことを選択した雪国の少年「別府倫太郎」
14歳で本を出した『別府倫太郎』とは何者か
聖地巡礼ブームを起こした人気脚本家の苦しい小学校時代
アニメ脚本家の岡田麿里さんと作家の七月隆文さんはともに聖地巡礼ブームを起こしています。その岡田さんの自伝『学校へ行けなかった私が 「あの花」「ここさけ」を書くまで』を、七月さんは「サクセスストーリーとはほど遠い、闘病手記とでも言うべき小学校時代からの困難な自意識との闘い」と評しました。その苦味が作品に昇華したことが見えてきます。
・書評
「あの花」「ここさけ」を生んだ脚本家・岡田麿里が明かす“不登校の日々”
七月隆文が『学校へ行けなかった私が 「あの花」「ここさけ」を書くまで』を読む