現役10代モデルとして活躍を続ける藤川らるむさん。連日SNSを賑わせる彼女だが、じつは、年間250本以上の作品を鑑賞する映画評論家でもある。彼女の“映画偏愛ぶり”に迫った――。

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藤川らるむさん

──藤川さんが作品をご覧になる基準はありますか?

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藤川 私は、映画館で観る場合でも、古い作品を配信やレンタルで観る場合でも、事前に情報を入れないようにしています。

 たとえば、過去の名作と呼ばれる作品でも、今の人が観た時に疑問に思える描き方だってありますよね? そうした部分も含めて「今」の視点で作品をどう捉えるかが大事だと考えています。同世代の人たちに自分が薦めることで、たくさんの人が作品に触れてくれたら、うれしいです。

──洋画離れの時代に貴重な存在ですね。同世代にはどんな映画をすすめたいですか?

藤川 迷っちゃうなあ。『17歳のカルテ』( 99年)や『ヘアスプレー』(07年)、近年の作品だと『マザー!』( 17年)や『ラストナイト・イン・ソーホー』(21年)とか……。私、『ラストナイト~』の歌手を演じているアニャ・テイラー=ジョイが大好きなんです。Netflixのドラマ『クイーンズ・ギャンビット』(20年)とか、画面のどこにいても存在感が浮き出る女優さんですよね。

──俳優さんに着目してご覧になることも多いんですか?