3塁側朝日vs.1塁側読売の「情報戦」
この「出会い系バー記事」がそのあと波紋を呼んだのはご承知の通りだ。
《前次官の私的な話で普通なら書かないような内容。目にした瞬間に変だと感じ、政府がこれを書かせたのかと思った。》
これは「東京新聞」(6月8日)に載った読売新聞の現役社員の言葉である。
あの出会い系バー記事は、加計学園問題が一気に注目を浴びたその前の週の「新学部『総理の意向』」(朝日新聞 5月17日)に対する「巻き返し」の記事だったのだろうか。
安倍政権に対し、新聞は「1塁側、3塁側」にそれぞれ配置していると考えれば、「3塁側」の朝日の記事が出た後に「1塁側」の読売が前川氏はもちろん、他メディアに牽制を放ったようにも読める。「出会い系バーに通うような男の証言を信じるの? 今後使っても大丈夫なの?」とでもいうような。
各記事をつないでながめてみると「情報戦」という文字が浮かんでくる。新聞のもうひとつの読み方だ。
このあと前川前次官は牽制にひるむどころかメディアに出てきて「文書は本物」と告発しはじめた。「読売」のあの記事がますます悪目立ちする結果となった。
巨人13連敗と「出会い系バー記事の呪い」
そして私はとんでもないことに気が付いたのである。
読売ジャイアンツが5月下旬から急に勝てなくなったのだ。
連敗が始まった5月25日(木)は前川氏が会見をおこなった日。「朝日新聞」や「週刊文春」などのメディアに登場したまさにその日。この日以降、巨人はパタリと勝てなくなった。
つまり、これは、「出会い系バー記事の呪い」では……?
この事実を当時ツイートしながら様子を見ていたのだが、巨人が勝てない日は続いた。遂に6月8日には球団ワーストを更新する13連敗を喫した。
こうなると「巨人が連敗脱出できるときは何か大きなきっかけが必要なのでは?」と思い始めた。
すると……。