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安室奈美恵14年ぶりの紅白出場に、なぜファンは戸惑うのか

安室奈美恵14年ぶりの紅白出場に、なぜファンは戸惑うのか

アムラーは全員「大衆」だった

2017/12/31
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安室ちゃんもアムラーも、みんな「お茶の間」にいた

 14年前、最後に紅白で披露した「SO CRAZY」で「冷めた心をリセット/何もかも捨ててしまえるかも」と、再び熱くなることに肯定的なことを歌った彼女が2017年、SHIBUYA109のシリンダーで久しぶりに白の厚底ブーツを履き、年の瀬の歌番組の画面に映ることは、そんなに意外ではない気もする。確かに彼女は、例えば女子のアイコン的な性格を最後まで脱ぎ捨てずに歌姫ちっくであり続けたアユに比べて、海外アーティストのような敷居の高さも魅力の一つではあった。しかし、お茶の間の安室ちゃんだって、そんな敷居の高い彼女と同じくらい魅力的な代物だったのだ。

1996年冬、都内で行われたコンサートで

 私は上沼恵美子に「サァァ! 安室奈美恵ちゃんの登場ですよ~!」と紹介されて披露した「CHASE THE CHANCE」も、小室さんやSAMと共演するのでは? なんていう噂を見事に肩透かしさせた1回目の「CAN YOU CELEBRATE?」も、若干もっさりした衣装でやや肌荒れして産後感がにじみ出ていた2回目の「CAN YOU CELEBRATE?」も大好きだ。今年の年末、私たちの目にやきつく彼女がどんな姿なのか、楽しみでしょうがない。

 いいじゃないですか、彼女の記念すべき最後のステージが紅白になるわけではない。そう考えると、解散コンサート後のカスカスな声で登場し、解散前、最後に紅白に爪痕を残した(上に18年ぶりに復帰した)X JAPANよりはずっとオシャレだし。

安室奈美恵14年ぶりの紅白出場に、なぜファンは戸惑うのか

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