創刊100周年を迎える「文藝春秋」が、100年後の未来のためにできることを考えるべく、「note」とともに立ち上げた「SDGsエッセイ大賞」。おかげさまで7,928点もの作品をご応募いただきました。建築家・起業家の谷尻誠さん、作家の角田光代さんによる審査の結果決定した、栄えあるグランプリと優秀賞を発表します!

ただ美しいドレスをつくる  #未来のためにできること
タケチヒロミ(Roulottes)さん

わたしが未来のためにできることは、ただ美しいドレスをつくること。わたしは神戸のちいさなアトリエで、ウェディングドレスの仕立て屋をしている。最近ではSDGsの影響もあり、お直しやリメイクへの関心が増えてきたように思う。≪受賞作品の続きはこちら

受賞者コメント

 未来のために何ができるかを考えたとき、やはりわたしはドレスを繕うことで貢献したいと考えました。とくに若い人たちに、服やドレスを繕いながら長く大切に使うという選択肢があることを知ってもらいたいと思い、そのために自分にできることを書きました。
 このたび文藝春秋に掲載していただくという夢のような機会を頂いて、とても感激しております。リメイクが素敵だと思ってもらえるように、これからも活動していきます。


生き残った特攻隊。
ミタケさん

買い物は「未来への投票」だと言われた話
かず&みな|夫婦で東南アジア生活さん

【女子アナ】辞めましょ。
タケガミ モエナ(関西テレビアナウンサー)さん

世界の誰かの未来のために。#未来のためにできること
秋谷りんこさん

「誰か」を「あの人」にかえていく
Zさん

なるべく砂を残したい。
野やぎさん

妊娠を喜び合える社会に
江草 令さん

プラスチックは永遠に
佐藤さん

平和へのバトンタッチ
wakanaさん

未来の生き方は限界集落に聞け
浜の暮らしの はまぐり堂 亀山理子さん

姪と地球
猫野サラさん

冷蔵庫からSDGsを考える
山田幸子フリーアナウンサーさん


審査員たちも驚いた 一人ひとりのSDGsのカタチ

右から、審査員の谷尻誠さん、角田光代さん、新谷学編集長
右から、審査員の谷尻誠さん、角田光代さん、新谷学編集長

建築家・起業家としてクリエイティブに活躍する谷尻誠さん、家族・恋愛・旅とさまざまなテーマで小説を世に送り出してきた角田光代さん、そして「文藝春秋」編集長と全く感性の異なる3人が吟味、熟考した審査会。「#未来のためにできること」をテーマにした作品たちを、どう評価したのか。

谷尻誠さん(建築家・起業家)

普段は文章を審査する機会がないので、とても楽しく読ませてもらいました。建築家として建築を評価するときに、それが問題解決なのか、あるいは問題提起なのかという点に立ち返るのですが、今回は問題解決の範疇にあるものが多かった印象です。次への提案があるとより良かったと思う作品もありました。ただ、未来のためにできることを自分ごと化して実際にアクションしている人も多く、たくさん共感を得られました。

角田光代さん(作家)

どういうエッセイが集まるのだろうと思っていましたが、非常におもしろかったですし、作品を読んで「こういうことでいいんだ」と気付ける作品が多かったです。以前から「SDGs」という言葉をうまくキャッチーな日本語にできないかなとずっと考えていて、今回そのような表現は見つからなかったのですが、今後もし見つかれば、もっとSDGsが定着していくのではないかなと思っています。

新谷学(「文藝春秋」編集長)

SDGsは一歩間違えると絵空事に思われがちですが、作品を読ませていただいて、真面目に誠実に、心底これが大切だと思って日々取り組んでる方がこんなにいるのかと驚きました。それが言語化されたことによる説得力も感じました。特にグランプリの作品は、エッセイとしての文章力だけでなく、日々活動されていることが有意義であり、その両方が自然な形で結びついていたと思います。

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