河野太郎 外相
「北朝鮮の微笑み外交に、目を奪われてはならない。圧力を弱めたり北朝鮮に何かを報いるときではない」
TBS NEWS 1月17日
カナダのバンクーバーで、北朝鮮の核問題を協議する外相級会合が開かれた。各国は平昌冬季五輪を前に韓国と北朝鮮の対話が進展していることを歓迎しつつも、北朝鮮に対して圧力強化を継続していくことで一致した。
河野外相は会合冒頭の演説で、北朝鮮の平昌五輪への参加と韓国との対話を歓迎するとしながらも、北朝鮮の韓国との対話は「時間稼ぎ」に過ぎないと断じ、「今は、外交関係の断絶や北朝鮮労働者の送還など各国独自の制裁措置を強化しながら、国連安保理決議を完全かつ厳格に履行するという決意を新たにするとき」として、北朝鮮との国交断絶を各国に呼びかけた(NHK NEWS WEB 1月17日)。ぜんぜん対話を歓迎してないじゃん!
同会合に出席したティラーソン米国務長官は、17日、北朝鮮籍とみられる船の漂流・漂着が急増していることに関し、「制裁が効き始めている結果」と日本政府が説明をしていたことを明らかにした。日本側は「(昨年)100隻以上の漁船が日本に漂着し、乗組員の3分の2が死亡した」と報告したという(時事ドットコムニュース 1月18日)。
北朝鮮が韓国や他国と対話することを一番恐れていたのは、河野氏と日本政府だったという。今回の会合自体が「対話にかじを切るための下準備では」と警戒し、水面下で参加国に圧力の重要性を説いて回った。外務省幹部は「最も避けたかったのは平昌五輪をめぐる南北対話を過大評価することだった」と明かしている(朝日新聞デジタル 1月18日)。
一方、ロシア科学アカデミー極東研究所朝鮮研究センターのコンスタンチン・アスモロフ氏は、北朝鮮との国交断絶を呼びかける河野氏の言動を「この関係の樹立や断絶は各国の個人的な問題だ」とし、「北朝鮮に何らかの不適切な措置を取らせるか、世界で『Casus Belli(開戦事由)』と受け取られる冒険主義的な措置を取らせる」と警告している(スプートニク日本 1月18日)。北朝鮮はいつもの調子で「圧力を強化すれば、わが国が政策を変える可能性があると考えること自体が、一国の首相としてあまりにも愚かで幼稚だ」と安倍晋三首相と河野氏を非難するコメントを発表した(日テレNEWS24 1月19日)。これ、日本が北朝鮮のミサイルを率先して誘発していませんかね……?
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玉木雄一郎 希望の党代表
「統一会派の申し入れがあった民進党の方が決められなかった」
産経ニュース 1月17日
なんだか民進党と希望の党がごちゃごちゃやっていたらしい。両党は通常国会にむけて統一会派の結成を協議していたが、慎重な意見が相次いだため、17日、断念したとのこと。
ちなみに2018年1月時点での民進党の政党支持率は1.3%、希望の党は1.0%だ(NHK放送文化研究所 政治意識月例調査)。両方足しても共産党の3.6%にも及ばない。玉木代表は16日に統一会派の結成に反対する党内メンバーとの「分党」を提案していたが、この提案も撤回することになる。もっと細切れになるつもりだったのか。