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“外交五輪”に大興奮する新聞オヤジの「看過できない」態度

スポーツより政治? 各紙社説が興奮してる!

2018/02/16

ついに「あの言葉」が読売社説に登場

 さて今回の読み比べ、特筆すべきは読売の社説だ。新聞好きとしてはたまらない「あの言葉」が出現したのである。

 まず2月9日の社説。

《看過できないのは、北朝鮮が軍事パレードを強行し、大陸間弾道ミサイルまで誇示したことだ。米国などへの威嚇を続けるとの意思表示ではないか。》(平昌五輪開幕 「北」の政治宣伝は許されない)

 そして2日後の社説。

《看過できないのは、北朝鮮側に直接、核開発の放棄を求めなかったことだ。「南北関係の発展のためにも、北朝鮮と米国が早期に対話することが必要だ」と述べるにとどまった。》(南北朝鮮会談 「核」抜きの改善はあり得ない 2月11日)

 出ました、「看過できない」。

微笑外交する応援席の金与正 ©getty

  これ、読売のここ一番の必殺社説フレーズなのです。

 拙著『芸人式新聞の読み方』で読売、朝日、毎日の2015年分の社説をすべて調べた。新聞によって言葉遣いや、文体に違いがあるのが面白いから具体的に調査したのだ。

 で、読売の社説で特徴的だった言葉のひとつが「看過できない」だったのです。

どれだけ「看過できない」が好きなのか

 たとえば、

《国民に誤った期待を抱かせたことも看過できない。》(「ギリシャ危機」7月7日)

《国民の人権擁護に努める弁護士が一方的に弾圧される事態は看過できない。》(「習政権の強権統治を憂慮する」7月15日)

《中国が南シナ海情勢を緊張させていることは、看過できない。》(「南シナ海情勢」8月3日)

2月9日、11日の読売新聞社説には「看過できない」の文字が

 このように、ナベツ……いや読売師匠がここ一番で小言をいうときに「看過できない」の出現率が高かった。

 今回は2月9日と11日に立て続けに「看過できない」が炸裂。北朝鮮と韓国のふるまいによほど物申したかったのが読み取れる。

 以上、「政治と五輪」に興奮する社説師匠たちを看過できない私でありました。

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