「頑張れ！ めっちゃ応援しているから」楽天ドラ1・荘司康誠がヤクルト高津監督からもらったエール

「次はホームで。最速で。来年投げられたらと」

　エールを胸に、成長を続け、1軍での登板も重ねている。6月4日ヤクルト戦（神宮）では先発登板。相手チームの監督という立場であるが、プロ野球選手になった姿を見せることができた。「変に意識したらダメだと思うんですけど、そういう縁なので」。試合前には敵将にあいさつへ向かった。「（高津監督からは）『お手柔らかに』と。いや、こっちのセリフですよ」と会話を交わした。大学時代から慣れ親しんだマウンドだったが、2回3安打3失点で敗戦投手に。悔しい結果となった。

　1軍では今季7試合に登板。味方打線の援護に恵まれないときもあり、念願のプロ初勝利はお預けとなっている。順風満帆なスタートとはいかなかったが、潜在能力の高さは石井監督も認めているところ。「苦しんで、失敗して、いっぱい成長をしていくときだと思う。荘司には期待しているし、成績が出ないことはある。なんとか1軍で、来年再来年と軸になってもらえるように」と、将来のエース候補に挙げられている。

　そんな荘司も将来の沢村賞投手を目標に、プロの世界に入った。自己分析力と、課題克服への道筋を見つけることには人一倍長けている。則本、田中将、岸ら実績ある先輩投手を練習中から観察。実戦や練習を通して、感じたことを自分にうまく取り入れ、成長していっている。

　もちろん、高津監督への“恩返し”は忘れない。来年の交流戦は楽天モバイルパークで開催される予定だ。「次はホームで。最速で。来年投げられたらと」。見違えるような進化を遂げ、今度はチームを勝利に導く。

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