静岡県沼津市の海岸で生後間もない赤ん坊の遺体を焼いて遺棄したとして逮捕されていた浅沼かんな容疑者(24)と高見直輝容疑者(20)が、22日、殺人容疑で逮捕された。
「ナニワのホス狂」として悪名を馳せた女と、うだつの上がらないダメホストの男は、波音だけが響く人気のないさみしい海辺で、なぜ我が子を焼くに至ったのか。
2人がいかにして人生を転げ落ちていったか、その足取りを詳細に追った当時の記事を再公開する(初出:2023年6月5日。年齢、肩書は当時のまま)
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静岡県沼津市の千本浜海岸で、生後間もない女児の遺体を燃やしたとして2日までに浅沼かんな容疑者(24)と高見直輝容疑者(20)が逮捕された死体遺棄・損壊事件。
浅沼容疑者は昨年9月段階で妊娠していた?
これまで文春オンラインでは逮捕された浅沼容疑者の“ヤバすぎる女”としての素顔を追ってきた。地元・静岡での評判、大阪で300万円以上のツケを抱えた“ホス狂”ぶりは既報の通り。浅沼容疑者は昨年9月、親しい友人に妊娠を打ち明けており、11月には“裏アカ”に「何回経験してもこの段階から出産ビビるんだよな」と、妊娠をほのめかす投稿をしていた。
だが、今もって謎に包まれているのは、浅沼容疑者とともに逮捕されたもう一人の男・高見容疑者だ。ホストクラブに巨額のツケを抱えたまま、大阪から地元・静岡まで逃げ帰り、人影の少ない海岸で生まれたばかりの女児を焼いた女のすべてを傍で見ていたこの男の正体とは――。
高見容疑者は源氏名《彩斗》というホストだった
高見容疑者は兵庫県生まれ。2021年の年末には大阪市内のホストクラブで源氏名《彩斗》として働いていた。Aさんは、高見容疑者と同じエリアで働いていた現役のホスト。浅沼、高見の両容疑者を知るAさんは、「あいつら2人で共謀してよく問題を起こしていた」と話す。
「彩斗は根暗でヤンチャもできない“売れないホスト”でした。他のホストの客を奪う“裏引き”をしてましたし、客とプライベートで遊んでお金をもらう“店外”を頻繁に行なっていました。彩斗の客はお金がなくツケ払いもできない女の子ばかり。結局、ホスト自身が会計を支払ってあげる“自払営業”までしてましたね。もちろんどれもタブー行為です。これじゃまともなお客さんはつかないんですけど、彩斗の数少ない客の1人がかんなさんですよ」