ココが古くて錆びていたら…
「エントランスの掃除が行き届いていなかったり、廊下の電気が切れたままだったりしていたら、あまりいい状態とはいえません。また、廊下にある消火器が古くて錆びている場合も、管理不足の可能性が高く、注意が必要です。管理にお金をかけるオーナーは、共用部の照明器具を白熱電球からLED電球に変えて寿命を延ばしたり、定期的に消火器を交換したりしてくれるので、一目瞭然です」
「集合住宅のエントランスにある掲示板も、ぜひチェックしてください。掲示板に書かれている内容から、入居者の傾向が見えてきます。たとえば『バルコニーは共用部なのでタバコを吸わないでください』とあれば、タバコのニオイが問題になっている物件であり、騒音に関する注意書きがあれば、音に敏感な住人がいるなど、さまざまな情報が得られます」
ゴミ置き場と駐輪場も必ず見るべきスポット
もし、掲示板に何も貼り出されていなかったとしても、油断は禁物。管理会社やオーナーが苦情に対応していない可能性があるという。
「マンションやアパートにはさまざまな人が住んでいますし、ひとつも問題がない物件は存在しません。掲示板の注意書きは、管理会社やオーナーが住人の苦情に対応してくれている証拠です。ただし、部屋ごとにオーナーが違う分譲賃貸マンションは、関わる業者が多すぎて苦情に対応してくれないケースが多く、必ずしもこの条件は当てはまりません。その物件が分譲賃貸なのか、一棟管理なのかも確認しておきましょう」
そのほか、ゴミ置き場と駐輪場も内見の際に必ず見るべきスポットとのこと。ゴミ置き場が荒れていたり、埃を被った自転車が放置されていたりする物件も管理状況に問題がある、と市場さん。
「共用部は、管理会社やオーナーの姿勢が現れる場所です。共用部がキレイに保たれていれば、そのほかの面でもこまやかに対応してくれる可能性が高いですね」
ゴミの分別にだらしない住人が多い物件は要注意
市場さんは、すでに入居している人々の特性を知るために“内見以外のタイミング”でも物件に足を運んでほしい、と話す。
「部屋の内見は昼間に行くのが一般的ですが、それはほかの住人が出払っている時間帯です。なので、夕方から夜にかけて足を運び、帰宅してくる住人の様子を知るのも一案です。外周を回ってみるだけでも住人の傾向がわかります」