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井ノ原快彦の"論点ずらし"に拍手が起きる異様な会見…首尾よく終えたつもりの彼が残した"致命的な失言"

source : 提携メディア

「(この会見は)茶番だ!」という抗議に対し、司会者が「いいえ、まったく茶番ではございません」と返し、「フェアじゃない」「フェアです」、「(司会者は)笑わないでください」「笑ってないです」というやりとりがあるなど、テレビでもネットでも広く生中継されている会見は、混乱しつつあった。そこで井ノ原氏が、再びスピーチする。

「ちょっと一言いいですか。やはり、こういう会見の場は全国に生放送で伝わっておりまして小さな子どもたち、自分にも子どもがいます。ジャニーズJr.の子たちもいますし、それこそ被害者の皆さんが自分たちのことでこんなにもめているのかっていうのは、僕は見せたくないので、できる限りルールを守りながら……。ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたいと僕は思っていますので、どうか落ち着いてお願いします」

記者席から拍手が起こるという珍事

すると、左ブロックの前から2列目に座っていた男性記者とその周辺から拍手が起きた。筆者はちょうどその前の最前列に座っていたが、その瞬間、心の底からビックリした。不祥事、ましてや人権侵害をした企業の会見で、企業側の制止に対して、記者から拍手が送られることなど、通常ありえない。

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井ノ原氏のコメント内容にも驚いた。「自分の子ども」「ジャニーズJr.」という未成年、さらに被害者を盾に取り、抗議の声を封じようとするそのやり口に。「もめているところを僕は見せたくない」というお気持ち表明も、非常に偽善的で卑怯である。

例えば、もし講師による女子小学生への性加害が相次いで発覚している四谷大塚が会見を開き、加害者本人に代わって謝罪した社長や副社長が同じことを言ったらどうだろうか? 「私にも家庭に小さい子どもがいます。塾で指導している生徒たちもいます。その子たちに、もめている私たちの様子を見せたくない」と……。

そして「一人一社一問」というルールも、会見の申し込み時から参加条件のように明記されてはいたが、ジャニーズ事務所が勝手に決めたルールでしかない。百歩譲って「一社一人」というのはフェアにするためとも考えられるが、「一問」に限られると、投げた問いに対する答えが「答えになっていない」場合でも、再び質問することができない。

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