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清宮選手が熱い思いを語ってくれたヒーローインタビュー

 ただ、同じサヨナラでも、今でも脳裏に焼き付いているサヨナラ勝利もありました。それは開幕してすぐの4月1日。エスコンフィールドでのファイターズ初勝利の日です。この日もまた楽天との試合。3対3で迎えた10回に、タイムリーヒットを放ったのは清宮選手でした。

4月1日の楽天戦、延長10回にサヨナラ適時打を放った清宮幸太郎 ©時事通信社

 何が忘れられないって、この日のヒーローインタビュー。清宮選手からファイターズの明るい未来を感じました。いつもの穏やかな話し方、インタビュアーの質問に対してウンウンと大きく頷きながら丁寧に相槌を打つ様子。野村選手に「頼りになる先輩です」といわれて、まんざらでもない顔がカメラに抜かれてしまうところなど、好青年なのは前から知っていましたが、ほかの選手とは少し違う、さわやかで穏やかで、どこか安心感のある語り口にすごく魅力を感じていました。

 そんな清宮選手が熱い思いを語ってくれた、この日のヒーローインタビュー。「一度見に来た方たちを絶対つかんで離さない、熱い試合を毎回見れるそんなファイターズを作っていきたいと思います」。強い思いが感じられて、エスコン開幕とともに自分たちが新しいファイターズを作っていくんだという決意がまっすぐ伝わってきました。頼もしい選手になったなと、ただただ嬉しくなりました。正直、今年は負けが続いて、応援する側も苦しい時期がありましたが、この言葉を思い出すたびに、まだまだ信じて応援しようという気持ちになれていました。

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 今シーズンに関しての「実況把握」はこのへんにしておきます。この間まで、入団したばっかりと思っていた選手たちが、プレーでも話す言葉でも、どんどん成長していると日々感じたシーズンでした。来年こそはやってくれるよね?

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