3月22日公開のSFスリラー『ペナルティループ』で映画界に復帰する伊勢谷友介。久々の撮影現場に何を感じたのだろうか? 自著『自刻像』(文藝春秋)のカバー撮影の現場でインタビュー。著書には使用しなかったアザーカットとともに掲載する。
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大きな収穫だった若葉竜也との共演
「今回の映画の特性上、主人公の若葉竜也君と僕が絡んでいるシーンが多いんです。若葉君はある意味ですごく特殊な役者で、こんな子が出てきているんだと嬉しく思っていました。
なんていうのかな、(他の作品の撮影現場では)共演する役者同士でマウントを取り合うようなことがままあるんですね。自分が前に出ようとして、結局お互いの芝居を殺してしまったりする。そういうことがよくありました。でも、若葉君にはそういうところがないんです。
彼は完全なるニュートラルで、『このシーンどうしたらいいと思います?』『あ、その手もあるのか』と言いながら、どんな状況でも一緒につくっていこうという姿勢なんです。それが刺激的で、こういう役者さんとご一緒できたということが、僕にとって大きな収穫でした」
緊張している暇もなかった
『ペナルティループ』は、ディストピアミステリー『人数の町』でデビューした荒木伸二監督のオリジナル脚本による長編第2作。最愛の恋人を殺された男が、タイムループしながら何度も復讐を果たそうとするというアイディアが話題だ。