さらに、「長所は、自分ではなかなか気付きにくいものでございますけれども、事前にこの御質問を頂いたのでじっくりと考えてみまして、強いて申し上げるなら、『どこでも寝られるところ』でしょうか。以前,栃木県にある那須の御用邸に行き、その着いた晩に、縁側にあるソファーで寝てしまい、そのまま翌朝を迎えた、なんてこともございました」などと、ユーモアを交えて話される場面もあった。さらに、「一つ一つのお務めを大切にしながら、少しでも両陛下や他の皇族方のお力になれますよう、私のできる限り、精一杯務めさせていただきたい」と抱負も語られた。
また、両陛下に贈りたい言葉を問われると、皇后さまが愛子さまの誕生時に涙を浮かべながら語られた「本当に生まれてきてありがとう」というフレーズにかけ、「私も『生んでくれてありがとう』と伝えたいと思います」と感謝の思いを明かされた。
約30分間にわたり、手元の原稿を一切見ることなく、質問に答えられたのが印象的だった。
3年生 初めての一般参賀
2022年、大学3年生になると、両陛下と共に展覧会や演奏会などに足を運ばれる機会も増えた。地域医療をテーマにした映画「Dr. コトー診療所」のチャリティー上映会では、「離島における地域医療の厳しい現状や、島の美しさ、人と人との結びつきの強さ」が深く心に残ったことを、主演の吉岡秀隆さんなどに直接伝えられた。
また、2023年の1月には、初めて一般参賀に参加された。はじめは緊張していたものの、徐々に慣れ、両陛下の傍らでにこやかに手を振られた。
4年生 ようやくキャンパスへ
大学4年生になると、ようやく本格的にキャンパスへの通学が始まり、愛子さまは「大学最後の1年間、この緑豊かなキャンパスで良い学びができましたらと思っております」と笑顔を見せられた。
新たな交友関係を広げながら、日本文学以外にも、福祉など、幅広い講義を履修された。
図書館で資料を集め、平安時代にまつわる展覧会などを通じて学びを深め、12月には中世の和歌をテーマにした卒業論文を提出された。