「バッターボックスの大谷は、右足を上げずにボールを待ち、捉える。バッターは本来、大谷のようにノーステップ、最小限の動きで打つのが一番いい。でもそれだと力が出ないから、大多数の選手は、足をピョンと上げたり、反動をつけたりして打とうとする。大谷の真似をしたくてもできないんですよ」
移籍1年目の大谷は、シーズン前、元バスケットボール選手の田中真美子さんとの結婚を発表。公私で大きな転機を迎えた。
「結婚は大賛成。運動選手は早婚ほどいいというのが私の持論です。子供ができれば責任感も増すし、帰って寝顔を見れば、よし、明日も頑張ろうって気持ちになりますわな。大谷は今後もいい成績を残しますよ」
ソフトバンクの近藤健介は、今季もいいバッティングをしている
もし今、現役選手だったら、メジャーに挑戦するのか。張本氏は即答する。
「行きますよ。給料が10倍以上になるんだから。日本の選手には、日本のプロ野球ファンのために、なるべく行くなって言ってるんだけど、給料のことだけ考えたら誰でも行くわな(笑)」
最後に、今季の球界を見渡して、「喝」と「あっぱれ」を所望すると――。
「まだペナントレースは50試合くらいだろ。『喝』に値する選手は特におらんなあ。『あっぱれ』をやれるとすれば、今パ・リーグで首位打者争いをしているソフトバンクの近藤健介かな。日ハム時代からいいバッターだったし、今季もいいバッティングをしている」
鋭い舌鋒と批評眼は今も健在なのである。
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