変な洗脳がまだ残ってる気も…
――ちなみに今振り返ってみて、やぐるさんと浮気相手のマコさん、どちらに対してより憎しみを感じますか。
むーみー やぐるに対してのほうが腹立ちますね。実は未だにきっかけがあったらワンチャン、マコと仲良くなっちゃう気もちょっとするんですよ。怖いけどちょっと近寄ってみたいっていうか(笑)。変な洗脳がまだ残ってる気もして。
――「洗脳」ですか。
むーみー そうです。うちの家族を「乗っ取ろうとしてたんじゃないの」って周りの人からは言われて、私もそう思うんですけど、そうじゃない気もしていて。だからマコは憎いより怖いのかもしれないですね。結論、やっぱ憎いのはやぐるですね。
――ここまで酷いことをされても、まだ仲良くなれそうと思わせてしまうマコさんのパワーは恐ろしいですね。むーみーさんは2009年からInstagramで自身の体験を発信しています。どんなご心境で始められたのでしょうか。
むーみー 始めた頃はまだ少し心がじくじくしてたと思います。でも書いていくことで心がすごく成仏してきて。アウトプットしていくことって大事なんだなって。インスタにコメントしてくれるのはサレ妻の人が多いんですが、「救われました」と言ってくれる人もいて、こんな経験も人のためになるんだなと思ったり。傷が癒えていく感じがしましたね。
リアルの友人から不倫の相談をされることもありました。離婚届の証人欄には4回ぐらい名前を書いてます。「離婚した人にしか頼みづらい」みたいなのがあるみたいですね。
不倫する側にいる人に伝えたいこと
――もしですが、この漫画を不倫した当時のやぐるさんが読んだとしたら、何か変わっていたと思いますか。
むーみー いや~、変わんないかな(笑)。「俺はこんなじゃない」って思うかな。多分、自分の言い分とかもあるんだろうなって思ったりはしますね。今回の本は、やっぱり不倫されている女性に読んでもらいたいです。今はどん底な気持ちになっていると思いますが、こういう体験をした人もいるよって知ってほしいですね。
――では逆に、今不倫とか浮気をしてる側、しそうになってる側の人に対して、厳しいご意見でも構いませんので、言いたいことがあれば。
むーみー 一時の気分で不倫してしまったとして、代償がデカいと思うんですよ。離婚したくなくても、しなきゃいけなくなるかもしれません。離婚するにしても慰謝料を取られるかもしれない。そして、自分が誰かをめちゃくちゃ傷つけたことは、事実として絶対に残ってしまいます。だから、冷静になってもうやめろって言いたいですね。