上皇の姉である池田厚子さん(93)と日本カバヤ・オハヨーホールディングスのCEO野津基弘氏(52、のちに池田基煕に改名)とその妻・阿久利氏の養子縁組が一斉に報道されたのは今年4月。報道に先立ち、厚子さんと野津氏は親類・知人に宛てて縁組の報告をかねた挨拶状を送っていたが、その手紙が一部加工されたものであったことが「週刊文春」の取材で分かった。

昭和天皇の四女の池田厚子さん(93) ©時事通信社

文言を切り抜いて作った

 挨拶状は、宛先や送られた時期によって数種類のパターンがあった。そのうち加工が発覚したのは、ワープロ打ちの挨拶文につづいて厚子さんの直筆・署名入りでこんな文章がつづく手紙だ。

〈基弘 阿久利を いく久しく よろしくおねがい申しあげます 池田厚子〉

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 カバヤHD関係者が言う。

「直筆部分は、無関係に書かれた厚子さんの直筆や、会社側がリードして“練習”させて書かせた文言を切り抜いて作ったと聞いています」

日本カバヤ・オハヨーホールディングス代表取締役CEOの野津基弘氏(のちに改名して池田元熙) ©時事通信社

紙片を組み合わせて作られた“手紙”

週刊文春」は、その切り貼りの痕跡が残る手紙の原本を入手。それを見ると、関係者に送られた手紙では直筆で一度に書いたように見えた文章が、

〈基弘 阿久利を〉
〈いく久しく〉
〈よろしく〉
〈おねがい〉
〈申しあげます〉
〈池田厚子〉

と、計6つの紙片を組み合わせて作られたものであることが分かる。

細工された厚子さんの“直筆”

 捏造された直筆で、関係者に広く報告されたこの養子縁組には、ほかにも疑惑があり――。

 11月7日(木)発売の「週刊文春」および6日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」では、厚子さんと野津氏のつながり、野津氏がかねてから抱いていた野心、今年の天皇の岡山行幸で起こったひと悶着などを詳報している。

天皇皇后両陛下 ©時事通信社

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