今季最強の寒波が日本列島を襲うなか、今年も北九州市の若者たちは熱かった!
豪華絢爛に着飾った彼らが語る、自身の未来、そして日本の将来とは?
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いまは上京して都内の大学に通っているんですけど、成人式で北九州に帰ってきています。
「北九州の成人式」というと、ド派手な身なりの人ばかりだと思われるかもしれませんが、自分は60年代とか70年代の音楽が好きなので、こういう格好をしています。普段通りの格好ですね。ただ、通っている大学に同じような趣味を共有できる人は少ないです。
なので、他の大学のサークル「ビートルズ訳詞研究会」に入っています。歌詞を訳したり、各々がどういう解釈で詞を読み取ったか話し合うといった活動をしつつ、The Beatlesや、旧年代の音楽を自分たちで演奏して披露しているんです。
そうした趣味をもとに交遊できるのは嬉しいことですが、上京後の生活はなんでしょう、大変というか。まず、やっぱり物価が高くなっているなっていう印象がありまして。バイトをして、親からの仕送りに助けてもらっていますが、それでも、生活は厳しいですね。
生活必需品だけでなくても、どんどん値上がりしているなという実感があります。自分はバンドでギターを担当していて、GibsonのES335を使っているんですけど、前にカタログを見た時は10~20万円くらいで買えたのに、いざ手に入れようとした時は40万円くらいの支払いで……。もう、漢のローンですよ。
日本は少子化問題が長らく歯止めが効かない状態ですが、ここまでくると、これはある種の転換点なんじゃないのかな、とも考えていますね。いままでは、ベビーブームからくるマンモス校問題があって、“質より量”を軸に物事が整えられていたと思うんですよ。ただ、昨今の状況を鑑みると、量を増やすことは困難で、これはある種、“量より質”への転換の時期を迎えているんじゃないかなと思います。
質の高い人材をいかに大切にしていくか。あと、質の競争から溢れてしまった人たちに、いかに救いの手を差し伸べられるのかがポイントになっていくのかなと考えています。
自分自身のこれからについて考えると……。どうでしょう。抽象的な言い方なんですけど、幸せに暮らしていきたいな、と。周りや社会の状況を見つつ、自分がいかに適応していくかを考えていきたいですね。
式典を迎えた今日の気持ちをThe Beatlesのアルバムにたとえるなら『REVOLVER』でしょうか。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。