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三冠王になるための5カ条!?

 するとニィニィは「柳田や筒香はチャンスあるんじゃない」と言うじゃありませんか!

 そして、このように続けました。

「でも俺の場合、三冠は獲ろうと狙って獲ったものではないよ。4番を任されてたしチームのために打点を稼ごう、チームの勝利に貢献しよう、ただその立ち位置をまっとうしようとしてただけ。4番が打たないとチームは強くならないでしょ? HRが増えたら打点が増える。その打点が一番のチームの勝利に直結するわけだから、そこだけ意識してやってた。そしたらシーズンの終わりの方にレギュラシーズンの1位(2004年はプレーオフ導入初年度で、レギュラシーズン1位は『通過』扱い。プレーオフ勝者がリーグ優勝でした)が決まって、そこから少しだけ三冠王狙えるのかな? と思ったくらいかな」

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 昔から“自分の事よりチームの優勝が最優先”とずっと言い続けていました。

 変わらない責任感は今も健在。ニィニィはやっぱり頼れる大きな存在です。

2004年に三冠王を達成した松中信彦 ©共同通信社

 ところで、モチベーションは分かったけど、実際あんなに凄い成績が残せたのはどうして?

“三冠王になれるコツってある?”と子どもみたいな質問をしてしまった私に、笑いながらコツなんてないよと言いつつも自分なりのポイントを教えてくれた。

1.大前提にホームランバッターであること。

2.上がった打率をキープすること
→打点とHRは増えるだけで減らない。でも打率は打たないと減るわけだからしっかり球を見て四球も選べるか。

3.不調の時は逃げる所を探せ
→四球はチームにとってプラスだからストライクとボールしっかり見て自分がガマンして歩くという積み重ねをすればまた調子が上がってきた時に打てば打率は上がる。

4.とにかく練習

5.禁酒!

 三冠王を獲った2004年は怪我防止のため、トレーナーさんと相談して1滴もお酒を飲まない徹底ぶりだったそうです。

 こんっなにお酒が大好きなニィニィが……!

 相当な覚悟と忍耐だったことは簡単に想像できます。。

 でもこの5カ条を実戦すれば、柳田選手の三冠が見れる瞬間も夢じゃない……!?

「今は苦手なインコースを徹底して攻められてるけど、ガマンしてさらに選球眼を磨く。どうやったら長い期間自分の好状態をキープ出来るかは自分を知る事! どういうことをやったら自分の調子が上がってたか、自分なりの経験や引き出しをどれだけ出せるか。結局やっぱり練習。努力しかないよね」

 野球トークなんだけど、これは野球選手じゃない私にも響く言葉でした。はい! 努力あるのみ!!!

柳田悠岐と松中信彦のツーショット

 今、少し低迷してるホークスにもこんな言葉を。

「見えないミスをしない事。去年はなかったのが今年は少し目立ってるから当たり前の事は当たり前にする。それはシートノックからでも見直せる。ホークスの良い伝統を壊さないように全力疾走したり隙をみせないプレーを。先輩たちが築きあげてくれたそういう良い伝統を思い出してやることがスタートだと思うよ」

 そういう全力プレーを主力が自らみせれば、今育ってきてる若手がついて来てくれる。

 背中で語る漢。元選手会長ならではですよね。

 私にとって久々のコラム投稿だった今回、こうやってニィニィと改めてあの2004年の事を振り返る機会をもらった文春野球コラムに感謝してます☆

 最後まで読んでくれた皆さん、ありがとうございました。

 まだまだ交流戦が終わったばかり! デスパイネ選手の調子もぐぐっと上がってきたし、内川キャプテンも戻ってここからもう1頂☆ スタートです!!!

 目指せ連覇!!!

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