上手くいかない子育てで毎日イライラが止まらない。これってもしかして虐待……?

 あさのゆきこさんによる漫画『これって虐待ですか 自己肯定感が低くて怒りを止められなかった私が息子と一緒に笑えるようになるまで』(KADOKAWA)は、多くの母親が抱える子育ての葛藤を赤裸々に描いたコミックエッセイだ。(全6回の1回目/マンガを読む

©︎あさのゆきこ/KADOKAWA

“普通の状況”だからこそのリアルさ

 本作はもともと著者のあさのさんが「親になるのに向いてない」というタイトルでブログで連載していた作品。書籍化を打診した当時の担当編集者・間有希さんが語る。

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「この作品の主人公は“毒親”としては描かれていません。ごくありふれた状況にいるのにもかかわらず、次第に追い詰められていき、子どもにイライラをぶつけてしまう。

 産後うつを題材にしたエッセイ漫画は多いですが、こうした“普通の状況”を描く作品は珍しい。特別な事情が描かれていないからこそのリアルな描写に惹かれてお声がけしました」

『これって虐待ですか』より

多くの母親が抱く「これは虐待なのか」という不安

 自身も子育て経験のある間さんは、そうしたリアルさの裏側に“現代ならではの事情”があると読み取る。

「今の育児には『明確な正解』が少ないと感じています。かつては進学・就職・結婚といった女性にとっての“生き方のテンプレ”があり、育児にもある程度『これが正しい』という基準があったと思うのですが、今は選択肢が増えたことで、何を理想にするかをしっかり決めないとドツボにハマってしまう。

 育児の方法論ひとつを取り上げても、叱らずに導く育児が理想とされる一方で、現実の子育てではどうしても叱らざるを得ない場面もあるし、親が常に否定せずに完璧でいられるわけでもありません。自分を顧みて『これって虐待なのかな』と不安になる気持ちは、多くの母親が一度は抱くものではないかと思います」

『これって虐待ですか』より

 書籍の発売後は「これは自分だと思いました」といった反応が多く寄せられたという。

「産後うつは誰にでもいつでも起きうると言われます。あさの先生も、母親の育て方が悪かったからとか、夫が育児に関わらないからといった、単純な理由付けは避けていらっしゃる印象です。

 辛い場面もあるので胸が苦しくなる人もいると思うのですが、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです」

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 この漫画の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。

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