大津は逮捕前の任意聴取で、A子さんとの関係についてこう供述したという。
「妻子がいることを隠して交際していたが、今年6月に彼女から別れを切り出された」
茨城県北部出身の大津は、父親が県職員、母親が教員で、3人きょうだいの長男として生まれた。登記簿によれば、父親は相続などで少なくとも1万㎡以上の広大な土地を所有。敷地内には家や畑に加え、先祖代々の墓地も佇んでいる。
公務員家庭で特に不自由なく育った大津は地元の中学を卒業。今回の事件について、驚きを隠せない様子で記者の取材に応じたのは、大津と同じ中学校に在籍したBさんだ。
学生時代は「“無”のような存在で…」
「友人からテレビのニュース番組の写真が送られてきて、事件のことを知りました。顔写真を見たら明らかに見覚えのあるやつだとびっくりしました」
中学時代の大津の “空気感”はBさんの脳裏に強烈に残っていた。
「活発なグループからも、やんちゃな集団からも距離を置き、同じバスケ部所属のおとなしい子の一人とだけ一緒にいました。いつも2人で教室の隅っこでコソコソ話していた印象です。元気な子たちとは一線を画していた。どの輪にも入れない子たちのカテゴリーで、“無”のような存在でした」
誰に嫌われるわけでも、いじめられるわけでもない。だが、同級生同士の中では浮いた存在だったという。
「大津には普段から周りに誰も友だちがいないので、存在すら無視されてるみたいな感じでした。わざわざ仲間はずれにするほど、友達がいるわけでもなかった」
