12月16日、2025年度の補正予算が成立した。その規模は18兆円を超え、コロナ禍の時期を除いて過去最大となった。高市政権が掲げる「責任ある積極財政」とは? 財務相と高市首相の関係は? 「文藝春秋」1月号に掲載された片山さつき財務相のインタビューを一部紹介します。(取材・構成 森健・ジャーナリスト)
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就任前から「財務大臣は片山さつき」と……
――就任から1ヵ月ですが、高市氏からはどういう風に打診があったのでしょうか。
片山 総裁選前の8月くらいから、「片山さつき財務大臣ってあるか」と噂が流れていました。なので、高市さんから「お願いします」と内示をいただいた時には、ある種、空気のように引き受けました。
――阿吽の呼吸で財務大臣を託されたと?
片山 高市さんとの関係は、2021年に遡ります。当時、自民党が選択的夫婦別姓やLGBTなどについて、保守のラインを緩めてしまうのではと憂う仲間が安倍元総理をなんとなく軸にしながら集まったんです。大臣経験者の女性では高市さんと山谷えり子さんと私でした。安倍元総理はご存命でしたが、もし安倍さんが総裁選に出られないなら、高市さんが保守をまとめて出たらどうかと勧めたんです。
最初は「できるかな」というご反応でしたが、高市さんも安倍さんと当選同期の大ベテラン30年選手です。参議院比例区の私は、47都道府県の約半分に後援会があり、特に強い県には私の封筒で高市さんのリーフレットを送って支持拡大に協力しました。敗れはしたものの、立派な成績で政調会長になられて私を金融調査会長に任命してくれました。以来、私のセミナーや色々な大会にいらした際には、マスコミがいても「高市早苗内閣になったら財務大臣は片山さつき」とおっしゃるような関係になりました(笑)。
