あの田崎氏に「不安」と言われていた高市氏
《高市がここまで頑迷になると、首相になった時どうなるか、不安に駆られる》(四国新聞・2023年4月2日)
あの田崎氏に「不安」と言われていた高市氏は昨秋に首相となった。そして年明け、国会をドタキャンするかのように解散に踏み切った。さらに選挙期間中には、議論を避けるような姿勢を見せた。
徹底して議論を避け、議席数という「結果」だけを取りに行った解散だったようにも思える。
公示日の第一声となった福島で、高市首相は「政権は不安定で、はっきり言って行き詰まっている」と語った。重要な委員会の委員長を野党が握り、法案審議が進まない。これが解散の本音だったのだろう。
解散前、高市首相は「国論を二分するような大胆な政策」を実行するためには、国民の信任が必要だとも述べていた。
「まず私を信任してください。そうしたら大きなことをやります」
この構図は、やはり危うく映る。
本来、信任とは議論の結果として与えられるものだったはずだ。しかし今回の選挙では、検証が必要な発言があっても、政策に沈黙しても、それ自体が大きな問題として扱われなかった。
SNSでは、「論評」や「批判」を、「悪口」のように受け取る風潮も目についた。首相の発言が市場に影響を与えるという事実よりも、演説で涙したというエピソードのほうがエモーショナルに消費されていく。わかりやすさやエモさが事実を飲み込んでいく。
今回の選挙は、今後の国会運営の予告編を見せられているようだった。本編が始まったとき、一体何が始まるのか。そうした状況下では腰が引けないメディアの姿勢が重要になるのではないか。
