出直し選もまた、制度の隙間を突いたものではなかったか。もちろん違法ではない。辞職も再出馬も制度上は可能だ。しかし、問題はそこなのだろうか。
知事選の選挙期間が長い点を戦略的に使った可能性も指摘
長年維新を取材してきたノンフィクションライターの松本創氏は、「週刊金曜日」のコラムで今回のダブル選を「維新の背信的な脱法体質」と指摘する。民主ネット大阪府議会議員団の声明「選挙制度の悪質な誤用である」を紹介し、知事の辞職届に日付がなく、公選法を優先して選管が選挙日程を先に決めたことで、告示6日前という異例の日程が可能になった経緯を伝えている。その法解釈を担った選管委員長が維新の元ブレーンである点にも触れる。法律違反ではない。だが、どこが「民主的プロセス」なのか。
ダブル選をめぐっては、知事選の17日間という選挙期間が衆院選(12日間)より長い点を戦略的に使った可能性も指摘された。候補者として5日間長く活動できることが「選挙運動の公平性を毀損しうる」という見方である(1月16日・東京新聞)。記事のタイトルは、「都構想『勝つまでじゃんけん』」だった。
維新には以前から「ゴチャゴチャ言うならオモテに出ろ、選挙で決めるから」とでもいうような、民主主義を盾にしながらも、その扱いはどこか横柄に見える。大阪の外からどう見られているのか、一度立ち止まって考える時期ではないか。
ちなみに、今回大阪で見た選挙演説には、「維新は組織的な脱法と言われているが違います。脱法的行為をする人たちが維新に集まるのです」と維新を批判する演説もあった。苦笑してしまった。だが、笑ってはいけない現実なのだ。
