そんな世間の反応を受け、堀さんはメールにこうも綴っていた。

「小学館の漫画家というインパクトが強すぎてそちらばかり取り沙汰されているのですが、講師が性的目的で生徒に近付いていたことを知りながら対策をとらず、ここまで大きな被害を生んだ高校にも責任があると思うので、そこも世の中に知ってほしいと思っています」

小学館の対応に批判が集中 ©時事通信社

今も感触が蘇ってくる

 7年ぶりに会う堀さんは、取材の場に自転車で颯爽とやってきた。性被害の話を受け止めてくれるパートナーと結婚し、笑顔も、透き通るような肌も輝きを増したようだ。

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 しかし実際には今もなお、過去が暗い影を落とし続けているという。

山本章一の『堕天作戦』

「夫と性行為をする時に山本から触られた時の感触のようなものが蘇ってきて、気分が悪くなってしまうんです。そういう行為をしたのは山本が初めてだったので」

 堀さんは北芸に在学中の2年時から3年時にかけて、デッサンの授業の担当講師だった山本から性被害を受け続けた。後述するが、成人後にも深刻な被害を受けている。最初の取材時、彼女はこう語っていた。

「恋愛経験も性的な知識もない子どもだったので、山本から大人の世界を急に持ち込まれてわけがわからなかったし、はっきり悪事として捉えられなかったというか……」

後編に続く)

※この続きでは、山本の悪質なグルーミングの手口や、北芸の不誠実な対応についても報じています。秋山千佳氏の記事「マンガワン事件 もう一人の被害女性の怒り」は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」で先行配信中。4月10日発売の月刊文藝春秋5月号にも掲載されます。

文藝春秋

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マンガワン事件 もう一人の被害女性の怒り
次の記事に続く 「失礼しますね」と下着の中に手を…マンガワン事件〈もう一人の被害女性〉が明かした悪質な手口「教師にSOSを発したのに…」