ギャンブル依存症・精神病だった母は、死に際に「ごめんなさい」と……
――高校卒業後、就職されましたが1年ほどで退職されたそうですね。
黒主 精密部品を製造する工場に2人目の社員として就職したんですが、人が少なく夜遅くまで働くこともある多忙な環境で。
社長との距離が近く、仕事への姿勢や経営者の考え方を直に教わるなど学びの多い良い職場ではありましたが、そのぶん将来のことを考える機会も増えていきました。その中で自分で何かを生み出し新しいチャレンジがしたいと思うようになり「心が決まったら行動は早いほうがいい」と、退職代行を使ってスパッと辞めました。
――その後、2021年に20歳で起業されました。転職ではなく起業されたのはどういった理由から?
黒主 「いつか社長になりたい」という漠然とした思いが昔からあったんです。そんななかで、起業の最大の原動力になったのは、母の死でした。
母は、僕が高校1年生のときにガンで亡くなりました。当時、日に日に弱っていく母を間近で見ていたものの、幼少期の環境もあって両親に対する怒りの感情が強く……。「別に死んでもいい」と反発してしまい、話すことを拒んでいたんです。亡くなる間際、母は「これまで、ごめんなさい」と謝罪の言葉を口にしました。それさえも当時の僕は無視してしまいました。
――ここまでお聞きしたお話だと、受け入れるのも簡単ではないですよね……。
黒主 ですが、一度就職して「この先どう生きていこうか」と真剣に考えるなかで、母親の最期に向き合えなかったこと、親孝行ができなかったことに後悔の気持ちが生まれてきたんです。19歳で工場を退職し、20歳になったとき、父はすでに75歳と高齢でしたし、「このまま父にも親孝行ができずに別れてしまうのは嫌だ」という思いが強くなり、マイバチの販売で得た資金を元手に起業しようと。
手探り状態でしたが、不安はなかったですね。子どもの時から常に暴力におびえていたので、その頃に比べたら怖いものなんてないなって。最初はマイバチ事業を伸ばし、そこからアートやECなど、さまざま広げていきました。起業5年目の今では約40人のメンバーが集まり、大きく成長しています。
2026年上半期 読まれた記事「ライフ部門」結果一覧
1位:真っ黒な歯でギャンブル依存症、「妖怪」と呼ばれた母は死に際に「ごめんなさい」と…ネグレクトを受けた男性(25)が、それでも両親を“許せた”ワケ
https://bunshun.jp/articles/-/91007
2位:「あだ名がブタゴリラでした」クラスのブスキャラ男子が『超イケメン』に激変…32歳男性が「整形」を決意した“失恋事件”
https://bunshun.jp/articles/-/91006
3位:走れるのは1キロまで、修学旅行の大浴場には行けず、「左胸は小学生、右胸は成人女性のサイズで」…小児がんサバイバーを苦しめる“治療の後遺症”が残ったカラダとは
https://bunshun.jp/articles/-/91005
4位:「同年代の友達からは『稼いでるなぁ』と羨ましがられます」プライベートでは“アルファード”を改造して乗り回す男性が明かしたトラックドライバー生活のリアル《改造費2500万円をつぎ込む人も》
https://bunshun.jp/articles/-/91004
5位:顔の右半分に「生まれつきの青あざ」→外に出るたび「かわいそう」「治療したら?」人と会うのがストレスに…あざと生きる女性を苦しめた「思春期の憂鬱」
https://bunshun.jp/articles/-/91003
