地震から約80分後に起きた、イオンモール熊本(熊本県嘉島町)での爆発事故。従業員7人が犠牲になったショッピングモールでは何が起きていたのか。
「週刊文春」はテナント店舗が作成した事故当日の「経緯報告書」を入手。そこには爆発直前に交わされたやり取りが克明に記されていた――。
事故当日の経緯報告書を入手
「そういったことは一切ございません。明確に否定しておきます」
7月28日に起きた爆発事故の翌日、記者会見で「避難後に再入館を認める許可やアナウンスはあったか」と問われたイオンの吉田昭夫社長は、そう断言した。「死亡した方がなぜ1時間館内にいたか、我々としては認識しておりません」とも述べている。
ただその後、イオンは説明を一転。8月11日には公式サイトで〈一時入館を認めた事実があった〉と認めた。社会部記者が解説する。
「テナント店舗の従業員からは『イオン側の許可を得て再入館した』とする証言が相次いだ。これを受けてイオンは『事実関係を確認する』と慎重な姿勢を見せるようになり、最終的には当初の社長による説明から変化した。『誤解を与えたかもしれない』と釈明しています」
そもそもイオンはマニュアルで、避難後は施設内に戻らないよう定めていたという。
今回、「週刊文春」はテナントの雑貨店「habita」を運営する株式会社ハビタ(熊本市、上野景真社長)がまとめた、事故当日の経緯報告書を入手。ハビタが説明のために遺族に渡したものだ。従業員2人が命を落としたハビタは、現場にどのような指示を発していたのか。
◇
7月28日午後5時10分(地震発生から約40分後)。
報告書によると、ハビタ取締役営業部長の湯瀬剛二氏は、この日休みで現場に居なかった店長と〈LINE電話にて通話〉したと記されている。
湯瀬氏はこう尋ねた。
「イオン熊本に電話したけれど、つながらない状況。スタッフの安否は確認できていますか」
店長からは、グループLINEで従業員2人の安全が確認できている、従業員は駐車場に避難している、との説明があったという。そこで湯瀬氏は、
「それは良かった。安心しました。何かあったら連絡してください」
と述べ、一度電話は終わっている。
しかし、報告書には、その後、取締役が再び電話連絡して現場に出した「売上金についての指示」や、従業員がイオン側の「許可」を得て再入館した経緯が克明に記されている。その内容は、現在配信中の「週刊文春 電子版」で詳報している。
文藝春秋が提供する有料記事は「週刊文春電子版」「Yahoo!ニュース」「LINE NEWS」でお読みいただけます。
※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。



