0.0001495873

 これ、なんの数字かお分かりいただけますでしょうか。

 これは、勝つ確率・負ける確率・引き分ける確率をそれぞれ48%・48%・4%と仮定し、12回連続で負ける確率を計算したもの。

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 カジノのルーレットの【赤、黒、緑(0)】のどの穴に入るかという確率を、それぞれ【勝ち、負け、引き分け】としたものとほぼ一緒です。

 0.48の12乗。パーセントに直すと、0.01495873%。つまり、約0.015%の確率でしかこんな事は起こらないという事です。

 普通に考えて、こんな事が起こるはずがない。

 では、なんでこんなことが起こってしまったのか。しかも、ここ50年、スワローズの10連敗以上は全て5月に起こっている。

1973年5月3~16日
2012年5月17~30日
2019年5月14~6月1日(16連敗)
2023年5月16~5月31日(12連敗)

 花粉症のような季節性のものなのか?

 いや、そうではない。

 それは、本来【赤】であるはずの数字がいくつか【黒】に変わっているからに他なりません。

11連敗を2度した、球団創設1年目の東北楽天ゴールデンイーグルスとは事情が違う

 例えば、球団創設1年目、2005年の東北楽天ゴールデンイーグルス。成績は38勝97敗1分。

 オリックスと近鉄の球団合併に伴う分配ドラフトなど、寄せ集め感がぬぐえなかったチーム。

 開幕戦こそ岩隈久志投手が完投。球団創立以来、一軍公式戦で1試合もしていない球団が、一軍公式戦で戦った経験のある球団を対戦相手に初戦を勝利したのは日本プロ野球史上初という歴史的な勝利。

 しかし翌日の試合では2リーグ制になってから最大得点差の記録となる0-26という大敗。

 他チームと互角に戦える戦力が整っているとはお世辞にも言えなかったこの年の楽天は、それぞれ18個ある赤と黒の穴のうち、10個くらいの赤の穴が黒に変わってしまっていたと思います。

 いわば、ハンデを背負った状態でありながらも懸命に戦っていた楽天に対して、心無いヤジを飛ばす人はそこまでいなかったと記憶しています。

 この年の楽天は11連敗を2度喫しています。

 11連敗で止まっているんです。

首位と15ゲーム差、3連覇に赤信号。勝ちへの執念はあるのか?

 さて、ここからは刺激的な内容を含みますので、そういうのが苦手な方はこの先は読まないでいただきたい。

 東京ヤクルトスワローズは5月31日時点で泥沼の12連敗。翌、6月1日の試合に勝利し、「12」で連敗はとまりましたが、首位阪神とは14ゲーム差をつけられ、3連覇はかなり厳しい状況となりました。

©時事通信社

 一体、何をしているのでしょうか。

 あの年の楽天でも、11連敗で止まっている。

 ましてや、一昨年、去年とセ・リーグを連覇しているんです。

 敗戦は、確かにどの試合も3点差以内の接戦ではあります。だけど、点差以上に勝ちに対する執念がなさすぎるように見えるんです。

 村上宗隆、山田哲人らWBC組が多少出遅れるのは仕方がない。

 僕の場合、お芝居の仕事が入ったりすると稽古期間があるので1ヶ月ほど落語の高座に上がれなくなるので、芝居の本番が終わって久しぶりに落語をやる時に少し違和感がある。ですが、2週間もすれば元通りに高座が勤められるようになる。

 それは、「はやく元に戻さないと」と強く思うから。