人生相談などで質問者に問題があることがある。

事例(1) 夫のDVに苦しんでいます。命の危険さえ感じています。いまも夫は包丁を手にもっています。返り血を浴びないようにエプロンまでしています。家具や絨毯についた血を洗うためか、手は洗剤で泡だらけです。キッチンにいるから疑われまいとタカをくくって見せているのです。ゴミも几帳面にゴミの日に出していますから、後始末も抜かりがありません。このように命を狙われている状況ではおちおちテレビを楽しむこともできません。うっかり居眠りすることもできないので、ビールも最小限に抑えています。先日、夫が洗濯物を取り込み、風呂をわかしたので、風呂に入り、風呂から出て驚きました。なんと夫が毒キノコの見分け方を解説したテレビ番組を見ていたのです。もう夫の料理は危なくて食べられません。かといってわたしが料理をすることもできません。料理が苦手な半面、テレビを見るのが得意なのです。頼んでもいないのに夫がコーヒーを淹れたときなど「メロンパンがほしい」と言って、自転車で10分ほどのコンビニに買いに行かせます。そのすきに、夫とわたしのコーヒーを入れ替えています。このままでは命がもちません。離婚しようにも、恐怖だけでは理由にならないそうです。「いっそ()られる前に」と思うこともあります。どうしたらいいでしょうか。

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source : 週刊文春 2024年12月5日号