先日、「スポーツ観戦するだけで、運動するのと同程度の効果」という趣旨のニュース記事が目に飛び込んできた。見ているだけの人間も、試合中に血圧や心拍数、ホルモン値などが変化して、あたかも自分がやっているように体が反応しているというこの話、ものすごく心当たりがあった。
馬主を始めてみて分かったのだけど、自分の馬が走るレースを見ると、スタート前から心臓がドキドキし、手に汗を握り、最後の直線では思わず歓声を上げ、ゴール板を過ぎると、まるで自分が広い競馬場を1周回ってきたかのようにドッと疲れる。競馬はまだいい。スタートから終わりまで2〜3分程度の話だから。これがサッカーになると、90分間ずっとその状態が続くようなものだ。観戦しただけで、試合が終わると異様に疲れる。
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source : 週刊文春 2024年12月5日号