『男はつらいよ』映画公開55周年記念 歴代マドンナが明かす寅さん秘録
『男はつらいよ 寅次郎の青春』(1992年)
この『寅次郎の青春』は、私が竹中直人監督の『無能の人』(1991年)へ出演した翌年の作品にあたります。おそらく、『無能の人』が得た賞の授賞式で山田監督と言葉を交わしたのがオファーのキッカケだったのかな、という気がします。
私が演じるのは、宮崎県の油津にある理髪店の女主人・蝶子。独り身で、身寄りは船乗りの弟・竜介(永瀬正敏)がひとり。土地に根付いているけど、少し淋しそうな女性ですね。他の作品と違うのは、蝶子さんは油津から葛飾柴又へ行かないという点でしょうか。マドンナといえば東京にいるか、地方から帝釈天へ訪ねていくかして寅さんやお団子屋さんのみんなと交流しますから。私は残念ながら、おいちゃん、おばちゃん、さくらさんたちとお喋りする機会がありませんでした。
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source : 週刊文春 2025年1月2日・9日号