「テレビ局の基本となるのは視聴者との信頼関係。それが損なわれた今のフジテレビは、死んだに等しいと思います」
そう断じるのは、ジャーナリストの江川紹子氏(66)である。
今回のフジの問題を見て私が思い出すのは、「TBSオウムビデオ事件」です。
1989年、オウム真理教を批判した坂本堤弁護士のインタビュー映像を、TBSの制作スタッフが放送前に教団幹部に見せてしまった。その9日後、坂本家の3人は教団により殺害されます。当時、私もオウム問題に深く関わっており、大変ショックを受けました。
当初、TBSはスタッフの関与を否定していました。しかし、後になって証拠が出てきて認めざるを得なくなり、テレビ局としての信頼は地に落ちました。
この問題をTBSのニュース番組で報じた際、キャスターだった筑紫哲也さんの口から飛び出したのが、「TBSは今日、死んだに等しい」という言葉です。
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source : 週刊文春 2025年2月6日号