テレビ朝日が誇る看板番組「報道ステーション」。その予算や人事権を一手に握る最高権力者が、昨夏の抜擢からわずか1年で、突如姿を消した。テレ朝幹部が「週刊誌の取材には応じるな」と緘口令を敷く中、徹底取材の末に見えてきたのは驚くべきセクハラだった。
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大雨被害、トランプ米大統領が発足させた「宇宙軍」、この日から新作が公開された映画監督、Q・タランティーノのインタビュー……いつも通り多様な話題を扱い、つつがなく放送を終えた安堵感を漂わせてスタッフたちが集まってきた。8月30日金曜日、深夜0時前。六本木にあるテレビ朝日本社4階の「報道ステーション」スタッフルーム。だが、滅多にこの「反省会」に現れない佐々木毅報道番組センター長が姿を見せたことで不穏な空気が漂った。佐々木氏は、90人ほどのスタッフの前に立つと、やや強張った表情でこう発表した。
「桐永洋チーフプロデューサー(CP)に社員としてふさわしくない行為があったことにより、就業規則に基づき3日間謹慎の懲戒処分をおこなった。それに伴い、今後、この番組のCPは交代します」
CPは、番組のお金の差配から人事権までを掌握する番組トップの責任者だ。
テレ朝のドン・早河会長からの寵愛
しかも、桐永氏はテレ朝のドン、早河洋代表取締役会長兼CEO(75)からの寵愛がつとに知られている。
「桐永氏は早稲田大学から1993年に入社して、現在49歳。久米宏氏の『ニュースステーション』のディレクターや社会部記者、ロサンゼルス支局長などを経て、2015年から『グッド!モーニング』のCPを務めていた。昨夏、報ステCPに異動したのは早河氏主導の人事といわれています。桐永氏本人も周囲に、『お前に任せるから全面的に改革して報ステを建て直せ、と早河会長から言われた』と明かしています」(テレ朝ベテラン社員)
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source : 週刊文春