玉ネギ法相 vs. 死神総長 自壊する文在寅政権

「週刊文春」編集部
ニュース 政治 国際

 秋夕(チュソク)(韓国のお盆)が明けた9月16日、ソウル市内の式典に出席した曺国(チョグク)法務部長官(54)は、疑惑を追及するメディアの取材にこの日も口をつぐんだ。

 曺氏の妻が在宅起訴され、海外逃亡を図っていた甥が仁川空港で逮捕。迫りくる検察の捜査に対して、政府が圧力をかける。韓流ドラマさながらの権力闘争が繰り広げられているのだ。

◆◆◆

 文在寅(ムンジェイン)大統領(66)が次期法務部長官に指名した8月以降、玉ネギの皮を剥くように次から次へと疑惑が出てくることから“玉ネギ男”というあだ名を付けられた曺氏。名門ソウル大学法学部教授で、爽やかな見た目と巧みな弁舌で人気を博して、“ポスト文在寅”と言われていた男の評価はわずか一月で一変した。

“玉ネギ男”の2つの疑惑

 現在、韓国国内で世論の注目を集めている疑惑は主に2つ。一つは曺氏の娘の進学をめぐる問題だ。

「曺氏の娘は高校時代に研究所でインターンを2週間務めただけで、論文の筆頭筆者として名を連ね、筆記試験なしで高麗大学に入学しました。しかし、今月、論文を審査した学会が『研究資格要件を満たしていない』と論文の承認を取り消した。また、大学院進学にあたって、妻の東洋大学教授が、娘は東洋大学総長賞を受けたと偽の表彰状を発行していたのです。妻は私文書偽造の罪で時効直前の9月6日に在宅起訴され、娘は16日に検察の事情聴取を受けました」(韓国紙記者)

 曺氏が関わった悪質な隠蔽工作も次々と発覚。自ら東洋大総長に電話をかけて口裏合わせを依頼したり、妻のパソコンが押収される前にハードディスクを交換した人物に「妻を助けてくれてありがとう」と述べていたことが明らかになった。

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source : 週刊文春 2019年9月26日号

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