無性にカツ丼が食べたい。どの店でも注文して2、3分で出てくるから、簡単な料理だ。近所の店でも食べられるが、(1)カツが小さい(2)もう少し甘い味がいい、の2点で物足りない。
ネットで調べると、作り方が大量に出てくる。その中でも簡単そうなものを選ぶと全部で15行程度だ。特殊な食材も難しいことばも使っていない。もちろん多少の常識は必要だ。出汁を作る容器は何でもよいが、浴槽でもいいわけがない。一読して完全に理解できた。不安になるほど簡単だ。これで失敗したら奇跡だ。
出汁を鼻歌まじりで作り、スーパーで買ったトンカツをレンジで温めたところで、玉ねぎを切るのを忘れていた。あわてて玉ねぎの皮をむく。なかなかむけない。急がねばとの焦りから、最後は爪を立てて強引にむき、表面が凹凸になったが、味には関係ない。切った玉ねぎと出汁を鍋に入れ、火にかけると、すぐにグツグツ沸く。玉ねぎに火が通るように混ぜる。
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source : 週刊文春 2025年3月6日号






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