「私は警察に“犯罪者”扱いされました。毎日不安が募り、追い詰められています」

 

 そう悲痛な声で告発するのは、大手美容クリニック「東京中央美容外科(TCB)」のスタッフAさんだ。

問題が次々と発覚するTCB(HPより)

 全国で約100院を展開する、業界大手のTCBでスタッフからの告発が止まらない。

 2024年9月、TCBで看護師100人超が突然雇い止めを受けたことが明らかになった。この問題をきっかけに、違法の疑いがある減給制度をスタッフに強いていたことや、見込み客に100万円以上の高額契約を迫る“閉じ込め商法”を行っていたことも発覚した。

 告発の影響か、昨年10月には、創業者で理事長を務めてきた青木剛志氏が退任。新たな理事長には、梅田大阪駅前院の院長を務めていた寺西宏王氏が就いている。

新理事長に就任した寺西宏王氏(HPより)

 しかし新体制となった後の今年2月10日も、不正な消費税納付免除により国税当局から9億円の追徴課税が課せられていたことが各紙に報じられた。体制が変わっても、企業体質にまでメスが入ったのかは疑問が残る。

 そして、ついに警察の捜査の手が及ぶことになったのだ。

「出頭しなければ身柄を拘束する」と

「警察から2度に渡って事情聴取を受け、今、私は書類送検されている状況です」

 TCBの中国地方にある店舗のスタッフAさんは、そう告白する。Aさんは、看護師資格を持っていない「美容アシスタント」という職に就いている。

 Aさんが疑われているのは、「無資格者による医療行為」だ。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル