〈今まで経験したことのない数の叱責、非難の言葉を受けてきた〉
〈血相を変えて、痛烈に、執拗に穴を突いてくる 人格を否定されるような言葉も飛ぶ、これこそ一般的にパワハラと呼べるものだと思う〉
昨年10月20日、茨城県の飯塚博之副知事の秘書を務めていた県職員、桜木拓也さん(仮名、享年41)が自ら命を絶った。この自殺を受け設置された第三者委員会は今年2月12日、飯塚副知事から桜木氏に対して「パワーハラスメントや過重労働はなかった」と発表。しかし、「週刊文春」が入手した桜木氏の遺書に綴られていたのは、副知事のパワハラを訴える「悲鳴」の数々だった。
地元記者が解説する。
「桜木氏の自殺後、県は飯塚副知事のパワハラを疑う遺族の要望を受け、昨年11月に極秘で第三者委員会を設置しました。今年2月の発表で第三者委員会は、関係者の聴取や業務用パソコン、携帯の通信履歴、勤務状況の確認などを行ったと説明。遺族から職場環境に疑念を持たれる状況を招いたとして、飯塚と秘書課長を最も軽い処分の厳重注意とし、パワハラはなかったと結論づけました」(県政担当記者)

「週刊文春」はこの決定について「遺族は納得していない」と語る県庁関係者の証言などを今年3月20日号で掲載。記事では飯塚副知事の部下との接し方について、
「打ち合わせでは、部下に対して重箱の隅をつつくような指摘をネチネチと長時間にわたり行う。怒鳴るようなあからさまなパワハラはないものの、かつての部下たちで精神的に疲弊させられた人は多い」(県庁関係者)
などと報じてきた。

これまで県は遺族の意向などを理由に第三者委の調査内容や遺書を公にしていなかったが、「週刊文春」は今回、桜木さんの遺書の一部を入手。日付に「R6.10.15」と記された遺書は、副知事の下で働くことへの絶望感を訴える一文から始まる。
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source : 週刊文春 電子版オリジナル
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