もう何度耳にしたことか。お決まりのフレーズを、彼はいまも繰り返している。
「県政を前に進める」
共産党の県議団が斎藤氏の辞職を求める申し入れ書を提出しても、県議会代表質問の場で議員から辞職を求められても、返ってくる言葉は同じ。
「県政を前に進めていくのが私の責任」――。

兵庫県知事、斎藤元彦氏(47)のことだ。昨年3月に元県民局長X氏(故人)が彼の疑惑を告発する文書を作成したことに端を発する県政の混乱は、すでに1年以上続いている。そんな斎藤氏について、「週刊文春」がかねて「最暗部」と指摘し、捜査当局も熱い視線を注ぐのが「4億円パレード補助金問題」だ。この疑惑について、「週刊文春」は情報公開請求により、新たに複数の内部資料を入手した。
一連の資料からは、“冷血の知事”を動かしてきたある人物の存在が浮かび上がった。
◇ ◇ ◇
吉村洋文知事の「従順な部下」だった
まずは斎藤氏のルーツからおさらいしよう。
「元総務官僚の斎藤氏は、2018年から大阪府に出向して財政課長を務め、最初は松井一郎元知事(61)、2019年からは吉村洋文知事(49)の部下として『身を切る改革』を支えました」(大阪府政担当記者)
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source : 週刊文春 電子版オリジナル
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